けんちゃん先生のくだもの知恵袋[バナナ]

けんちゃん先生のくだもの知恵袋[バナナ]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、果物の豆知識を教えてくれる「くだもの知恵袋」。今回は「バナナ」についてあれこれ聞いてみました。それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!

※「くだもの知恵袋」では、一般的にくだものと認識されている果実的野菜も対象としています。


はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回の「キウイフルーツ」編、参考になりました~? 見てない方は、こちらからチェック♥さて、今回ご紹介するのは…

ここ十数年連続でよく食べる果物ナンバー1※を記録しているバナナ。甘くて食べやすいこともあって、お子さんにも人気の果物ですよね。今回はそんなバナナのよく知っているようで知らない魅力をた〜っぷりお伝えします!
※    総務省統計局家計調査データより

バナナの選び方(目利き)

●太くてなるべくまっすぐなもの

日光を浴びることで上に向かって反りながら成長するバナナは、房の中心部ほど日が当たりやすく、よりまっすぐ成長します。そのため、太くてまっすぐなものほど甘くておいしくなるというわけ。バナナの反り具合で甘さに差があるなんてビックリですよね♪

ちなみに、バナナの房の付け根が太いものも、栄養をたくさん運んでくれている証!おいしい可能性が高いので、選ぶ時の参考にしてくださいね💛

バナナの保存方法

●常温保存が基本、夏場は野菜室へ!

基本的にバナナは常温保存でOK!数日置いてシュガースポット(黒い斑点)が出たら完熟したサイン。食べ頃ですよ♡ 甘さ控えめが好きな方は、シュガースポットが出る前の黄色いバナナがおすすめ。青い場合はもう少し追熟させましょう。
ただし、夏場など室温が25℃を超える場合は、室内に置いておくと傷みやすくなるので野菜室へ。冷え過ぎも良くないので、野菜室に入れる際は新聞紙やポリ袋に包んで入れるとよいですよ。
余談ですが、農家である祖母宅ではこの方法で夏場でも2週間ほど鮮度を保っていました♪おばあちゃんの知恵ってすごい♡


●ヘタをラップで巻くと長持ち

バナナはヘタの断面から酸化するので、長持ちさせたいときはヘタの部分をラップで巻いておくと熟成を遅れさせることができますよ。特に傷みやすい夏場に試してみてくださいね!

●熟したバナナは皮をむいて冷凍保存♪

バナナは冷凍保存できます! なるべくシュガースポット(黒い斑点)が出るまで置いてから皮をむき、ラップをして冷凍しましょう。ただし、そのまま解凍すると食感が変わってしまうので、凍ったまま牛乳と一緒にシェイクしてバナナスムージーにするのがおすすめ。 冷凍バナナなら氷要らずでより濃厚なスムージーができますよ~💛 気温が上がってくるこれからの季節にピッタリですね♪

バナナのうれしい栄養

●カリウム含有量は果物の中でもトップクラス!
バナナはカリウムを豊富に含んでいる果物です。その量、可食部100gあたり360mg! いちごやみかんと比較しても2倍以上含まれています※。
カリウムにはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧やむくみの解消などのさまざまな効果が期待できます。

※カリウム量 いちご可食部100gあたり170mg、みかん可食部100gあたり150mg

●抗酸化作用のあるポリフェノールも♪
ポリフェノールと言えばぶどうやブルーベリーをイメージしがちですが、実はバナナにも含まれています。特に熟してシュガースポットが出ているバナナにはより多く含まれているんですって〜♪(うれし~💛)
ポリフェノールには“抗酸化作用”があると言われていますが、そもそも抗酸化とは体に有害な「活性酸素」を取り除く作用のこと。活性酸素は体を酸化させて、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を招いたり、肌のシワ・しみ・たるみなどを引き起こしたりします。つまり、抗酸化作用を持つポリフェノールには、生活習慣病の予防や美容効果などが期待できるんです! 体にお肌にいいこと尽くめとなると、バナナを食べない手はないですね〜♪ウフフッ♡

バナナの「へぇ~」な豆知識

●甘みが強いのは大ぶり?小ぶり?

果物は「大きいと大味」とよく言いますが、一般的なバナナは大きいサイズの方が、甘みが強いんです!そんなバナナ〜(笑)。
大きなバナナほど日光に多く当たって、しっかり育っているからなんだとか!他の果物は水分量が多いため果実が大きくなると水っぽくなりがちですが、バナナは他の果物と比べると水分量が少ないのでその心配がなく、その分甘みを感じやすいからだと考えられています。

●バナナを仰向けに置くのはNG!

実は、バナナを仰向け(カーブの部分を下)に置くのはNG!カーブの部分を下にすると、重みで下の部分に負担が掛かるため、早く傷んでしまいます。バナナスタンドがなくテーブルなどに直置きする場合は、カーブしている部分を上にして伏せておくようにしましょう。そう、バナナのブリッジ(橋)のように〜♪

●バナナっていつ食べるのが良いの?

管理栄養士の目線で言うと、ズバリ!午前バナナがおすすめです! バナナには、“幸せホルモン”とも呼ばれる脳内伝達物質「セロトニン」の材料になるトリプトファンとセロトニンの合成に必要なビタミンB6が含まれています。ただし、セロトニンの分泌には14~16時間ほどかかるため、しっかり熟睡&すっきり目覚めには、朝にバナナを食べるのが効果的なタイミングなんです♪

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嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja