けんちゃん先生のくだもの知恵袋[キウイフルーツ]

けんちゃん先生のくだもの知恵袋[キウイフルーツ]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、果物の豆知識を教えてくれる「くだもの知恵袋」。今回は「キウイフルーツ」についてあれこれ聞いてみました。それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!

※「くだもの知恵袋」では、一般的にくだものと認識されている果実的野菜も対象としています。


はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回の「いちご」編、参考になりました~? 見てない方は、こちらからチェック♥さて、今回ご紹介するのは…

一年中手に入るキウイフルーツですが、国産キウイフルーツの旬は秋から冬にかけて。甘みと酸味のバランスが良く、そのまま食べても、ヨーグルトやお料理に加えてもおいしい果物ですよね。そんなキウイフルーツの魅力をた〜っぷりお伝えします!

キウイフルーツの選び方(目利き)

●表面が少し平らできれいなもの

キウイフルーツは少し平らで丸みが緩やかなものの方が、木に実っているときに幹に近く、栄養価が高いとされています。表面を見て、傷やシワなどがなくきれいなもの、うぶ毛のある品種は全体的にうぶ毛が密集しているものを選ぶと良いですよ💛。
ちなみに、キウイフルーツを縦に持ち、ヘタとお尻を軽く押した時に少し弾力があれば熟しているサイン!おうちで食べるときに、参考にしてみてくださいね~♪

キウイフルーツの保存方法

●食べ頃になるまで室温で保存!

キウイフルーツは未熟な状態で収穫されるため、買ったばかりで熟していない場合は室温で追熟させてから食べましょう。早く食べた~い!という場合は、ポリ袋にバナナやりんごと一緒に入れて口を閉じ、室温に置いておくと、熟成に必要なエチレンガスが出て追熟しやすくなりますよ~!(後半でもっと簡単な方法も伝授しちゃいます♪)食べ頃になったら、乾燥を防ぐためポリ袋などに入れて冷蔵庫で保存してくださいね。

●熟したものはまるごと冷凍保存も♪

キウイフルーツは冷凍保存することもできます! おすすめは、熟したキウイフルーツを皮ごと冷凍する方法。食感は変わっちゃいますが、皮が手で簡単にむけるようになるのでぜひお試しを〜♪

冷凍する時は…
1. キウイフルーツを水洗いして、水気を拭き取る。
2. 1個ずつラップで包み、冷凍対応の保存袋に入れて冷凍庫へ。
※約1カ月保存できます。

冷凍後に食べる時は…
1. キウイフルーツを水で濡らし、お尻からヘタに向かって手で皮をむく。
2. ヘタを切り落とし、食べやすい大きさに切って召し上がれ♪

果肉の色で差が出る!? キウイフルーツの栄養

●ビタミンCと食物繊維の含有量が果物の中でトップクラス

キウイフルーツはビタミンCがとても豊富。実はレモンやいちごよりも多く含まれているんですよ〜‼(びっくり!)
グリーンキウイ(果肉が緑)は可食部100gあたり約69mgなのに対し、サンゴールドキウイ(果肉が黄色)は可食部100gあたり約140mg!つまり、同じキウイフルーツでも、サンゴールドキウイの方が2倍近くビタミンCを多く含んでいるんです。すごいですよねー!

また、食物繊維も豊富で、グリーンキウイは可食部100gあたり約2.5g、サンゴールドキウイは可食部100gあたり約1.4gと、果物の中では含有量上位!ビタミンCとは逆にグリーンキウイの方が多く含まれているので、必要に応じて食べ分けるのもオススメです!それにしても果肉の色で栄養素にこんなに差があるとは、なんだかびっくりですよね〜。

キウイフルーツの「へぇ~」的なお話

●道具不要! キウイフルーツを早く熟させる小ワザ

キウイフルーツは、衝撃を与えるとそれがストレスとなりエチレンガスを放出します。というのも、ほとんどのキウイフルーツは実っているときは熟さず、地面に落ちた時の衝撃で熟し始めるという面白い果物なんです。なので、まだ固いキウイフルーツを早く熟させたい場合は、木から落ちるイメージをテーブルの上などで再現すると追熟が早まります。ストレス発散で過度にぶつけるとそこから傷むので(笑)、軽くぶつける程度にしてくださいね。ウフフッ♡

●キウイゼリーを作ろうとしたらゼラチンが固まらない!?

キウイフルーツを入れてゼリーを作ったら固まらなかった…という経験はありませんか?生のキウイフルーツには「アクチニジン」というたんぱく質分解酵素が含まれているため、ゼラチンが固まりにくいことがあります。知らないと焦りますよね〜。キウイフルーツを使ってゼリーを作りたい時は、あらかじめキウイフルーツを加熱してからゼラチン液を混ぜ合わせるか、ゼラチンを寒天やアガーに変えると固まるので、お好みで使い分けてくださいね~💛

●“生”のキウイフルーツでお肉が柔らかく!?

たんぱく質分解酵素によってゼラチンの凝固を妨げるキウイフルーツですが、実はその酵素が肉や魚などを柔らかくおいしくしてくれるというメリットもあります。使い方はよく熟したキウイフルーツをすりおろしてお肉と一緒に漬け込み、冷蔵庫で半日以上寝かせるだけ!これだけで驚くほど柔らかくなるので、ぜひお試しを💛果肉もそのまま一緒に焼いて、最後にキウイフルーツの旨みが入ったソースを作ってもおいしいですよ〜♪

●皮も食べられるってほんと?

ちょっとびっくりされるかもしれませんが、キウイフルーツの“皮”は、果肉に劣らず栄養が豊富。サンゴールドキウイの場合、皮ごと食べると食物繊維の摂取量が約2倍、葉酸は34%、ビタミンEは32%多く摂取できます(すごーい!)。

また、総ポリフェノールのうち30%が皮に含まれているので、皮ごと食べた方が栄養分をムダなく摂取できるんです。…とはいえ、キウイフルーツの表面にはうぶ毛があって気になりますよね〜。そんな時はアルミホイルで表面をこすって、しっかり毛を取り除くと、かなり食べやすくなりますよ💛

profile

嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja