けんちゃん先生のくだもの知恵袋[いちご]

けんちゃん先生のくだもの知恵袋[いちご]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、果物の豆知識を教えてくれる「くだもの知恵袋」。1回目となる今回は、みんな大好き♪「いちご」についてあれこれ聞いてみました。それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!
※「くだもの知恵袋」では、一般的にくだものと認識されている果実的野菜も対象としています。


はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ これまでの「おやさい知恵袋」に引き続き、知恵袋シリーズ第2弾として、「くだもの知恵袋」が今月からスタート♪月に1回、いろいろな果物を紹介していきますので、ぜひお気に入り登録をして、毎月チェックしてくださいね~♪

本来いちごは、木に実らず(草本性の植物)、苗から1年で収穫ができるという点で「野菜」に分類されます。とはいえ、一般的に果実として扱われていて、農林水産省の生産出荷統計でも「果実的野菜」と表現されている…ということで、今が旬のいちごの魅力をた〜っぷりお伝えしちゃいま~す❤

いちごの赤い部分は果実じゃない!?

いちごの果実といえば赤い部分と思いがちですが、実は表面にあるつぶつぶ一つひとつが、“果実”! 種はそれぞれのつぶつぶの中に入っているんです。知ってました〜? 僕も知ったときはびっくり!! 赤い部分は、実際は茎の先端の花床(かしょう)が膨らんだ偽果(ぎか)なのだそうですよ。

何だかいちごの可愛さに騙された気分ですよね(笑)。でも、赤い部分が果実ではなく偽果だとしても、おいしいからいいや!ってなるのがいちごの魅力ですよね。ウフフッ♪

いちごの選び方(目利き)

●ヘタに鮮度の差が出る!

ヘタが反っていてイキイキしているものは鮮度が良い証拠。ヘタが大きくて色が濃いものを選ぶのも目利きのポイントです♪

●光沢とハリ!ヘタ近くまで赤いものが◎

品種にもよりますが、全体的に光沢やハリがあり、濃い赤色で、特にヘタ辺りまで赤いものがGood! 果実(つぶつぶ)の部分まで赤色になっているとより良いです💛いちごの先端が平らなものは甘みが強い証ですよ〜。

いちごの保存方法

●アルミホイルに包んで冷蔵

足が早い(劣化しやすい)のが難点のいちご。アルミホイルでふんわり包んでおけば、冷蔵庫で1週間くらい保存することができます! いちご同士が触れないように、少し隙間を空けて保存した方が劣化しづらく、長持ちしやすいので、アルミカップなどで仕切るとなお良し♪ アルミホイルで包むことで、いちごの乾燥を防ぎ、光合成を抑えるため、鮮度が保てるようですよ〜。まさに豆知識〜っ!

●まるごと冷凍可能!

いちごは、ヘタを取ってまるごと冷凍保存できます。好みですが、甘さが足りないいちごの場合は、砂糖をまぶしてから冷凍するのもおすすめ💛。

ちなみに、いちごジャムを作るときは、一度冷凍してから加工するとおいしく仕上がります。冷凍いちごを解凍するときに、いちごの細胞壁が壊れ、ジャムの粘りのもとになるペクチンが溶け出しやすくなるんだそう♪
火が強すぎると色と風味が飛びやすくなるので、80℃以下になるように煮るときれいな色になりやすいですよ〜。

体にうれしい「いちご」の魅力

●ビタミンCが豊富
いちごと言えばビタミンC…ですよね! 1日に必要な量を約8、9粒で摂取できるほどビタミンCを含んでいるんですよ〜♪ さすがいちごさま〜

●アントシアニンも♪
いちごの赤色はアントシアニンの色素からきています。アントシアニンとはポリフェノールの一種。ブルーベリーやワインなどに多く含まれているイメージですが、実はいちごにも豊富に含まれていて、強い抗酸化作用があり、目の健康維持に効果が期待できるそうです(すごーい💛)。

いちごの「へぇ~」的なお話

●水洗いはヘタを取ってから?付けたまま?

いちごはヘタを付けたまま、水洗いしましょう♪ ヘタを取った状態で洗うと、切り口から水を吸って水っぽい味になるだけでなく、いちごに含まれるビタミンCは水溶性なので、水に溶け出てしまいます‼ そんなのもったいな~い。

●重たいいちごは実がぎゅっと詰まっておいしい?

重たすぎるいちごは、水分量が多すぎて甘さが弱くなっている場合があります。ずっしりとしたいちごがあると、つい選んでしまいがちですが、ほどほど…が大事なんですね💛

●いちごは横から食べるのがおすすめ!

いちごは、ヘタと逆側(先端の方)が甘いと言われていて、糖分が重力で下に溜まるからと考えられています。食べるときは、先端からガブッとかぶりつくのではなく、横から食べた方が均等に甘みを感じられますよ。ちょっと個性的な食べ方ですが、人目をおそれず(笑)、お試しあれ♪

profile

嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja