磨き終わったらどうしてる?歯ブラシのお手入れ

磨き終わったらどうしてる?歯ブラシのお手入れ

使用した後の歯ブラシはどうしていますか? 毎日使用する歯ブラシには、口の中の細菌や歯垢、食べカスなどの汚れが付着しています。不衛生なまま誤った保管方法で置いておくと、口の中のトラブルを引き起こす恐れがあります。今回は、歯ブラシの効果的な洗浄方法や保管方法について商品検査センター「りんご館」で調べてみました。

【調査①】洗浄方法によって歯ブラシに残る細菌数に違いはあるのか検証しました

●調査概要
次のの洗浄方法で使用後の歯ブラシを洗浄し、菌数を調べる。

流水ですすぐ(10秒)
歯ブラシのヘッドを動かしながら、細かい汚れが浮き上がるように。


コップの中ですすぐ(10秒)

水をためたコップに歯ブラシを入れ、水をかき混ぜるようにして汚れをかき出す。


指でもみ洗い(10秒)
歯ブラシのヘッドの汚れを指でかき出す。

調査結果

流水ですすぐだけで、ある程度の汚れは落とせますが、指でもみ洗いすることで、物理的に汚れを落とすことができるとわかりました。コップの中ですすぐと歯ブラシの汚れは落とせるかもしれませんが、汚れた水が付着したままになるため、菌数は多くなっていると考えられます。
※口腔内の細菌数には個人差があります。

【調査②】乾燥方法によって歯ブラシに残る細菌数に違いはあるのか検証しました

●調査概要
流水で10秒すすいだ後、以下のの方法で乾燥し、菌数を調べる。

自然乾燥(2時間)
ティッシュやタオルで水分を拭き取った後、自然乾燥(30分)
ドライヤーで乾燥(1分)
紫外線を当てる(2時間)

●調査結果
歯ブラシに水分が残っていると、細菌が繁殖しやすくなるため、素早く乾燥させるのが良いといえます。さらに余裕があれば、週1回でも日当たりの良い場所に置き、紫外線を当てて殺菌するといいでしょう(日光はプラスチックを劣化させる恐れがあるため、長時間は控えてください)。

まとめ

菌数が多いからと言って、歯ブラシの使い方が悪いというわけではありません。しかし、歯垢や食べカスが付いたままであったり、ぬれたまま長時間放置したりすると、細菌が増殖し、口臭や歯周病などの口の中のトラブルにつながる恐れがあります。見た目は汚れていなくても、見えない汚れは付着しています。また、使っているうちにブラシの毛先が広がり、磨きムラが発生する恐れがあるため、歯ブラシは1カ月を目安に交換するようにしましょう。正しい洗浄方法と保管方法を行って、口の中の健康を維持していきましょう。

【コラム】やってはいけない消毒方法は?

●熱湯消毒
歯ブラシの一般的な耐熱温度は80℃です。プラスチックが、変形するなどの恐れがあります。

●アルコール消毒
口腔内の歯ブラシに移る細菌の中には一般の消毒用アルコールが効かない種類も存在するため、効果はあまり高くないと言えるでしょう。

●漂白剤

台所用の漂白剤の使用も避けてください。まな板や食器には有効でも、歯ブラシに使うと肌荒れや粘膜への刺激を引き起こしかねません。

施設情報

エフコープ商品検査センター「りんご館」

エフコープ商品検査センター「りんご館」

エフコープ商品検査センター「りんご館」では、生産者や取引先、エフコープで確認した商品基準や商品仕様書などの約束ごとが守られているか検査を通じて検証しています。安心して利用できる商品をお届けするために、さまざまな角度から検査を行っています。

◎商品検査センターについて、詳しくはこちらから
https://www.fcoop.or.jp/product/product_inspection/