クルマの中、キレイにしてる?

クルマの中、キレイにしてる?

車内の衛生管理に気をつけていますか? ドライブスルーやテイクアウトで、車内で飲食する機会も増えています。これから暑くなる季節、車内に放置された飲み物は安全でしょうか? 気付かないところに、見えない汚れや菌が潜んでいるかもしれません。そこで今回は、車内の衛生状態について調査してみました。

【調査①】夏の車内で、飲みかけのペットボトル飲料の菌数はどうなるのか?

●調査概要
ペットボトルの「麦茶」と「ミルクコーヒー」に口をつけた後、夏の車内温度を想定した40℃の環境で保管し、時間ごとに菌数を測定しました。

●調査結果〈菌の増殖の推移〉

麦茶・ミルクコーヒーともに、口をつけて飲むことで菌が入り込み、6時間を過ぎると菌が徐々に増殖し始めました。
ミルクコーヒーでは9時間が経過後、菌が急激に増殖する傾向が見られました。ミルクコーヒーに含まれる糖分(炭水化物)が、菌のエサになりやすいためと考えられます。
「比較調査」として、口をつけた後すぐに冷蔵庫で保管した場合、24時間経過しても菌の増殖はほとんど確認できませんでした。

【調査①のまとめ】
開封したペットボトル飲料は車内に放置せず、できるだけ早めに飲み切るようにしましょう。車で長時間外出する際は、クーラーボックスなどで飲料を冷やして保管することで、菌の増殖が抑えられます

【調査②】車内で汚れやすい所はどこか、検証する

●調査概要
車内でよく触れる6カ所(下表)をATP拭き取りキットを用いて検査しました。比較検証のため3台の車(①②③)で行いました。
※ATP拭き取り検査(A3法)とは、生き物を含む多くの有機物に含まれるATP(アデノシン三リン酸)を汚れの指標とした検査方法です。


●調査結果

3台すべての車両において、ハンドルが高い数値を示し、汚れている傾向が見られました。シフトレバーのノブおよびサイドブレーキレバーも比較的高い数値を示しており、“握る”動作が伴う部位が汚れやすいことがわかりました。

において数値の高かった3カ所で界面活性剤入りの中性洗剤を水で薄めたものを用いて清掃を実施。その後、測定を行ったところ、3カ所すべてで菌数が大幅に減少し、汚れが効果的に除去されたことが確認できました。


【調査②のまとめ】

ハンドルは運転中に最も長時間触れる箇所であり、手汗や食べ物のカスなどの汚れが付着しやすい傾向があります。また、近年はAT車が主流となっているものの、MT車ではシフトレバーのノブの操作頻度が高く、ハンドルと同様に汚れやすいと考えられます。
車内での飲食前は石けんによる手洗いが望ましいですが、難しい場合はアルコール消毒をするようにしましょう。加えて、車内は定期的な拭き掃除で汚れを減らすことができます。界面活性剤入りの中性洗剤を水で薄めたものを、やわらかいタオルなどに吹き付けて拭き取り、最後に水拭きをすると良いでしょう。

施設情報

エフコープ商品検査センター「りんご館」

エフコープ商品検査センター「りんご館」

エフコープ商品検査センター「りんご館」では、生産者や取引先、エフコープで確認した商品基準や商品仕様書などの約束ごとが守られているか検査を通じて検証しています。安心して利用できる商品をお届けするために、さまざまな角度から検査を行っています。

◎商品検査センターについて、詳しくはこちらから
https://www.fcoop.or.jp/product/product_inspection/