その洗い方で大丈夫? 弁当箱&水筒の菌事情

その洗い方で大丈夫? 弁当箱&水筒の菌事情

毎日使う方も多い弁当箱や水筒。よく使うものだからこそ「キレイに洗えているのか」が気になりませんか? 今回は、その「洗い方」について、エフコープ商品検査センター「りんご館」で調査しました。

調査1 弁当箱の洗い方

パッキンが付いた新しいお弁当箱を用意。使用感を加え、食べた後の汚れた状態を再現するため、ステンレスたわしで表面をこすった後、一晩菌液につけ込み、下記の条件で洗浄、自然乾燥し、4カ所の菌数を計測しました。


パッキンを外さずに液体洗剤で洗浄した条件では、パッキンと溝から菌を検出
しました。その他の条件では、菌はほとんど確認できませんでした。

弁当箱を洗うときの注意点

汚れが落ちないからといって、スポンジの研磨粒子が含まれた面でゴシゴシ擦るのはNG。弁当箱のプラスチックは比較的に軟らかいため、傷がついてしまいます。また、その傷に汚れや菌が溜まり、菌が増殖する原因にもなってしまいます。まずはキッチンペーパーなどで汚れを拭きとったり、お湯に漬け置きするなどして、汚れを落としやすくしてから洗いましょう。

乾かすとき、自然乾燥とふきんの使用、どっちがいいの?
清潔なふきんであれば菌は発生しにくいと考えられますが、使うたびにふきんを洗う人は少ないと思います。一日に何度もふきんを使うとなると、完全に乾く前に使うことに。生乾きのふきんは菌が増殖しやすく、とても危険です。自然乾燥の場合は、菌が繁殖してしまう前に乾いてしまうといわれています。したがって、自然乾燥の方が衛生的であると考えられます。

調査2 水筒の洗い方

ふた、パッキン、飲み口を分解できるステンレス製の水筒を用意。弁当箱同様、使って汚れた状態を再現するため、水筒を菌液につけ込み、下記の条件で洗浄、乾燥。ふたと本体合わせて7カ所の菌数を計測しました。


液体洗剤で洗浄したものから菌を検出。分解していないものからは全体的に、分解した場合でも洗いにくいところに菌が残ってしまったようです。


通常のスポンジを使った場合、洗い残しが多くあり、各部分から菌を検出。柄の長いスポンジや泡スプレー洗剤での洗浄が効果的でした。

水筒を洗う時の注意点

ステンレス製の水筒の除菌には 酸素系漂白剤 がおすすめです。強い酸化力のある塩素系漂白剤を使うとサビの原因に。また、サビにはお酢、水垢・茶渋にはクエン酸が効果的です。汚れに合った対処法でキレイに使いたいですね。

まとめ

菌は、水分や汚れを栄養にして増えるため、外せるものは外して洗い、完全に乾かすことが衛生的に保つポイントです。また、容器に付いた細かい傷や隙間などに残った汚れが菌の温床になりやすいので、注意しましょう。弁当箱や水筒の調査では、手が届かない部分に泡スプレー洗剤を使いましたが、泡を付けて放置してすすぐだけで汚れが落ちていました。スポンジだけでは届かない場所がある場合には、併用すると良いでしょう。


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