けんちゃん先生のたべもの知恵袋[ヨーグルト]

けんちゃん先生のたべもの知恵袋[ヨーグルト]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、食べ物の豆知識を教えてくれる「たべもの知恵袋」。今回は「ヨーグルト」についてあれこれ聞いてみました。それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!


はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回のたべもの知恵袋「納豆」編、参考になりました~? 見てない方は、こちらからチェック♡ さて、今回は…

牛乳などの乳に乳酸菌や酵母などを加えて発酵させた発酵乳の一種、ヨーグルト。毎日の食習慣にしている人も少なくないのではないでしょうか?
そのまま食べても良し、お菓子やお料理に活用しても良し! 今回は、そんなヨーグルトの豆知識をた~っぷりお伝えします!

ヨーグルトの栄養って?

ヨーグルトには、タンパク質やビタミンB群、必須アミノ酸のほか、カルシウムなどのミネラルが含まれています。特にタンパク質は、牛乳と比べて消化吸収されやすいと言われているんです。

また、体に良い影響を与えると言われる乳酸菌などの菌(微生物)である「プロバイオティクス」が含まれていて、腸内で大腸菌など悪玉菌の繁殖を抑え、腸内菌のバランスをとる役割を果たしています。ヨーグルトを食べると「おなかの調子が整う」という方が多いのはプロバイオティクスのお陰だったんですね~(スゴ~イ♡)。

引用元: 乳酸菌 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

ヨーグルトは朝と夜どっちに食べるのが良い?

ズバリ! 朝と夜どちらに食べても構いません!

気軽に朝食を済ませたい人は朝ヨーグルト
調理不要ですぐに食べられるし、栄養補給としてもおすすめです。

おなかの調子を整えたい人は夜ヨーグルト
腸の働きが活発になる夜にヨーグルトを食べると腸内環境が整うと言われています。加糖のヨーグルトだと内臓脂肪が増えやすくなるので、できればプレーンヨーグルトを選ぶようにしましょう。

カルシウムを効率よく吸収したい人は夜ヨーグルト
夕食時にヨーグルトなどの乳製品をとると、カルシウムの吸収率がアップすると言われています。

栄養面を考えると夜食べるのがおすすめですが、あまり気にせず好きな時に食べてくださいね🎵

ヨーグルトから出てくる水分って何?

ヨーグルトから出てくる水分は、ホエイ(乳清)と呼ばれ、水溶性のタンパク質やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。栄養もたっぷりなので、捨てちゃうのはもったいないっ!そのままヨーグルトと混ぜてもいいですが、砂糖とレモン汁などを加えると飲みやすくなるので試してみてくださいね♡
また、お菓子やパンを作るときに水や牛乳の代わりにホエイを使用すると、栄養がプラスされて子どものおやつにおすすめ♪ 捨てずにぜひ活用してくださいね♡

もったり濃厚!水切りヨーグルト

水切りヨーグルトの作り方を紹介! 最近日本でもよく見かけるようになった“グリークヨーグルト”も実は水切りヨーグルト。水切りするだけで、クリームチーズのようにもったりと濃厚なヨーグルトが完成するので、ぜひ作ってみてくださいね。

●作り方
1. ボウルにザルを置き、その上にキッチンペーパー3、4枚重ねる。
2. プレーンヨーグルトを入れ、ラップをしっかりして冷蔵庫で一晩(6〜7時間)置く。

●食べ方
クラッカーに水切りヨーグルトをのせ、はちみつやコショウ、塩などをかけて食べるとおやつにもおつまみにもなります♪ カプレーゼのチーズ代わりに、水切りヨーグルトを軽く握って形を整えてからトマトと一緒に並べるのもヘルシーでおすすめ!

まだ水切りヨーグルトを食べたことのない方はぜひ作ってみてくださいね♡ 作ると言っても水を切るだけなんですけどね〜♪ ウフフッ

【応用編】水切りヨーグルトで子ども用ケーキ

お子さんの1歳のお誕生日祝いにおすすめなのが“スマッシュケーキ”。生クリームの代わりに水切りヨーグルト、スポンジの代わりに食パンを使って作るケーキで、小さなお子さんでも安心して食べることができますよ♡

ヨーグルトの保存方法

●保存は10℃以下で!
温度が高いとヨーグルトに含まれる乳酸菌の活動が活発になって味が酸っぱくなり、水分(ホエイ)が出てきやすくなります。
⚫︎振動させない!
ヨーグルトに振動が伝わると水分(ホエイ)が出やすくなるため、冷蔵庫のドアポケットではなく奥の方で保存しましょう。
⚫︎フタを隙間なく閉める!
ヨーグルトなどの乳製品はにおいを吸着しやすいので冷蔵保存する場合は、フタをしっかり閉めてくださいね。

ヨーグルトと相性の良い食べ合わせは?

⚫︎バナナ・はちみつは◎
バナナとはちみつに含まれるオリゴ糖がヨーグルトに含まれる乳酸菌のエサになり、活動が活発になると言われているので食べ合わせバッチリ!

⚫︎加工品や既製品は×
ハムやソーセージなどの加工品やインスタント食品などの既製品に含まれる「リン酸塩」が、ヨーグルトに含まれるカルシウムの吸収を阻害すると言われています。

⚫︎きのこ類は◎
きのこ類に含まれるビタミンDがカルシウムの吸収を促します。ヨーグルトと一緒に食べなくても、食事の中できのこ類を摂り、食後にヨーグルトを食べるなどでもOK♪

【豆知識】
ヨーグルトはカルシウムの吸収率が低いので、食べ合わせを意識することはすっごく大事です。カルシウムの吸収率を上げてくれるビタミンDを含む食品は、きくらげやきのこ類、鮭やイワシ、サバ缶など。これらの食材をヨーグルトと一緒に意識して取り入れることで、栄養を効率よく摂ることができますよ♡

profile

嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja