【産後うつ】不安な気持ちを一人で抱え込み、周囲につらく当たってしまいます
「産後うつ」なのか、つい、イライラしたりパートナーや家族につらく当たったりしてしまいます。そんな自分に嫌気がさしてさらに気持ちが落ち込むという悪循環になっているように感じています。このような状況にしないためにできることはありますか?
心的ケアの必要性を理解し、周囲を巻き込みましょう
妊娠・出産というのは男女問わず、責任やプレッシャーを感じるものです。キラキラした面ばかりでなく、「産後うつ」などのマイナスな面もあって当然のこと。妊娠・出産によって生じる身体的リスクだけでなく、心的ケアの必要性もしっかり理解して、忘れずにいることが大切です。
パートナーや周囲と一緒にしっかり備えておけば、問題に直面した時のショックも小さく、責任やプレッシャーを必要以上に感じたときに、「自分だけかも」、「治らないかも」と、ますます抱え込んでしまうようなことを回避できるのではないでしょうか。
「産後うつ」は子どもを一人の大人として世に送り出すという大きな目標をめざして、取り組むべき課題の一つ。例えば夫婦で家を購入する場合、互いに住み心地の良い家を持とうと、意見をぶつけあうでしょうし、真剣に向き合えばこそ、ケンカになることもありますよね。同じように子育てに対する不安な気持ちについてもたくさん意見を交わし、それでも難しいと感じる場合は、周囲を巻き込んで一緒に乗り越えてもらいましょう。
そうすることで、新たな信頼関係を築くことができ、強いコミュニティも出来上がると思います。専門医の治療やカウンセリングも周囲にあるサポートの一つ。産後のつらさを乗り越えるために必要であれば、いつでも手を借りてください。
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お悩みに答えてくれたのは
profile
田中理香(たなかりか)先生
1987年杏林大学医学部卒業。東京医科大学精神神経科を経て英国に渡り、ロンドン、タビストッククリニック児童・思春期部門にて研修。ユング派分析家国際資格取得。帰国後は医療法人社団新光会 不知火病院での勤務を経て、2002年に筑紫野市でスタジオリカクリニックを開院。
英国での経験から周産期ケアの重要性を感じ、産前産後のママやパパに向けた講演活動や地域の保健師や助産院などの連携強化にも積極的に取り組んでいる。
〈スタジオリカクリニック〉
https://www.rikaclinic.jp/