教えて井手先生!産後のギモン・お悩みQ&A② ~おっぱいや哺乳瓶をくわえても、すぐに寝てしまいます

教えて井手先生!産後のギモン・お悩みQ&A② ~おっぱいや哺乳瓶をくわえても、すぐに寝てしまいます

長年、地域の助産師として産後ママの体と心のケアに当たってきた「ベビーフェリス井手」の井手敬子(いできょうこ)さんが、ママたちから寄せられた疑問や悩みにお答えします。うまくいかないことの連続でヘトヘトになった産後ママたちの心と体が、少しでも軽くなりますように。


おっぱいやミルクで授乳をしようとしても、赤ちゃんがすぐに寝てしまい、うまく飲ませられません。飲む量が少ないからか、寝たと思ったらすぐに目を覚ますのでまた授乳して…の繰り返しで、疲れ切ってしまいます。一体どうしたらいいのでしょうか…。

赤ちゃんがおっぱいやミルクをあまり飲まなかったり、吸い付かなかったりする理由はたくさんあり、実際に専門家が見て理由を探らないとわからないことがほとんどです。
ですが、授乳の体勢を変えるだけで解決できるケースもあります。
まずは、正しい体勢で授乳ができているか、確認してみましょう。

赤ちゃんは、おっぱいが正面に向かうようにして大きく口を開け、乳首を喉の奥までくわえないと母乳が飲めません。お母さんは、両方のほっぺたがおっぱいに均等に当たるような角度で抱きかかえてください。
その際、赤ちゃんのおでこ、あご、おへそは一並びになるように。
赤ちゃんを授乳クッションに寝かせて、頭だけ曲げておっぱいに当てがう形で授乳をしているお母さんも多いのですが、赤ちゃんの首が曲がったり反ったりしているとうまくおっぱいを飲むことができなくなるので、そうならないように気をつけてくださいね。

また、哺乳瓶からミルクを飲まないという相談の中でひんぱんにみられるのが、くわえ方が浅すぎるケースや、哺乳瓶のフタを締めすぎて空気穴がふさがり、ミルクが出なくなっているケース。
空気穴が原因の場合はフタを少し緩めるだけで解決します。
とても単純ですが、実際によくあることなので、一度、お持ちの哺乳瓶の空気穴を確認してみてください。


授乳の体勢や哺乳瓶の使い方を見直してみてもまだ飲めていないようであれば、プロに相談を。
お母さん側の問題としては、おっぱいの量が少なかったり、乳首や乳輪の形や硬さに原因があることが考えられます。また、赤ちゃん側に原因があり、ほっぺが硬すぎたり、舌がうまく使えていなかったり、口蓋や舌の形が原因でおっぱいがくわえられないといった状態にあると、飲めない場合も。
いずれにしても一人で悩まずにぜひ、地域の保健師や助産師にご連絡ください。
一緒に解決法を探し、必要であれば専門家につなぐなど、しっかりサポートしますよ。

profile

井手敬子(いできょうこ)さん

井手敬子(いできょうこ)さん

助産師、母乳育児相談室「ベビーフェリス井手」代表、国際中医薬膳管理師。母乳と育児に関するよろず相談を受け付ける。母乳マッサージや授乳レッスンも実施。

<ベビーフェリス井手 母乳育児相談室>
https://ameblo.jp/babyfelizide/
<Instagram>
https://www.instagram.com/babyfelizide/

その他、産後関連の記事はこちら