生まれ順の子育て 末子編

生まれ順の子育て 末子編

専門家から子育てに役立つポイントを教えてもらうこのコーナー。今回は、兄弟姉妹の接し方について臨床心理士であり、久留米市でカウンセリングルームを運営している福田由紀子(ふくだゆきこ)さんにお話しを伺いました。2回目となる今回は「末子編」です。

末子は得意なことで脱・子ども扱い

愛され上手な末っ子が抱えやすい不満は「いつまでも子ども扱いされる」こと。年の近いきょうだいの場合、下の子にとって、上の子は憧れであると同時にライバル。親が頼るのはいつも上の子で、自分もできるのにと思ってもそのチャンスが巡ってこず、上の子に追いつけない。そんな末っ子の不満を解消するには、得意なことを見つけて伸ばしてあげるのがポイントです。
例えば、家事をきょうだいで分担して「あなたは洗濯物をとても上手にたたむね」と褒めて、「わが家の服たたみ職人」として育てるのもおすすめ。任せることで不満の解消につながります。
習い事は上の子と競争にならないように、別のジャンルを選ぶのが望ましいですが、上の子を観察してきた末っ子は同じものに興味を持つ傾向も。その場合は、比較するのではなく、それぞれの得意なところを見つけるようにしましょう。

買い物は特別感を演出

末っ子の場合、おさがりが多くなりがちなことも不満の一つ。そのぶん新しいものを買うときは特別感を演出しましょう。上の子を観察してきた末っ子は、物の良し悪しを知っていてこだわりも強いため、本人の「これがいい」を聞くようにして、お店で一緒に買い物をするのもおすすめです。

年齢差を利用して納得感を

子育てをしていると、どうしてもきょうだいで差がついてしまうことはあります。子育ては「平等」よりも「公平」を意識して育てることが大切。例えばお小遣いだと、上の子の金額が高くて「ずるい」と思われがちなことも、末っ子がその年齢になれば同じ金額をもらえるというように、説明するように心掛けましょう。

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福田由紀子(ふくだゆきこ)さん

福田由紀子(ふくだゆきこ)さん

臨床心理士、公認心理師。久留米市でカウンセリングルーム「ユキ メンタルサポート」を運営。自治体の女性相談室に長年勤め、子育て中のママの勉強会に携わる。
All About子育てガイドとしても活躍。

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