実は食べられる野菜の“あの”部分Vol.2
椎茸の軸、ピーマンやかぼちゃの種とワタ、つい捨ててしまっていませんか? 前回に続き、家庭での食品ロスを減らすためのアイデアレシピを、管理栄養士のけんちゃん先生に教えていただきました。
椎茸の軸も使ってミックス唐揚げ
【材料】4人分
・椎茸…4個
・鶏肉…300g
・ごま油…小さじ1
・薄力粉…大さじ1と1/2
・片栗粉…大さじ1と1/2
・揚げ油…適量
〈漬け込み液〉
・砂糖…大さじ1
・濃口醤油…大さじ2
・料理酒…大さじ1
・おろし生姜…小さじ1/2
・おろしにんにく…小さじ1/2
【作り方】
1. 椎茸は石づきを除き、大きい場合は半分に切る(軸も一緒に)。鶏肉は一口大に切る。袋に椎茸と鶏肉、〈漬け込み液〉を入れて、よくもみ込む。
※1時間から一晩漬け込む。一晩漬け込んだ方がよりおいしいですよ!
※揚げる1時間前にお肉は冷蔵庫から出して常温に戻しておきましょう♪
2. 調味液を捨て、ごま油を加えて混ぜる。バットで薄力粉と片栗粉を混ぜて広げ、椎茸と鶏肉にまぶす。
3. 150℃の油で(2)を5~6分揚げて火が通れば完成♪
※190℃の油で揚げるとカリカリの唐揚げになります。
軸と石づきは混同しやすいですが、石づきは軸の先端部分。ここだけを切り落とせばOKです。軸にはかさと同様に、免疫力を高める椎茸特有の成分であるレンナチンが含まれるので、ぜひ使い切りましょう。
ピーマンの種とワタも使って丸ごと肉詰め
【材料】2人分
・ピーマン…3~4個
・片栗粉…小さじ2
・油…適量
・料理酒…大さじ1
・水…100ml
〈A〉
・牛豚合挽ミンチ…200g
・卵…1/2個
・ケチャップ…小さじ1
・塩…ふたつまみ
〈B〉
・水…80ml
・ケチャップ…大さじ2
・濃口醤油…大さじ1
・料理酒…大さじ1
【作り方】
1. ボウルに〈A〉を合わせ、粘りが出るまでよく混ぜて肉だねを作る。ピーマンは縦半分に切る。
※ピーマンの種とワタがフックの役割をするので、肉だねが外れにくくなりますよ♪
2. ピーマンの断面に片栗粉をまぶして肉だねを詰める。油を引いたフライパンで肉だねの面から焼く。
3. 焼き色がついたらひっくり返して料理酒と水を加え、フタをして中弱火で蒸し焼きにする。火が通ったらフライパンから取り出し、器に盛る。同じフライパンで〈B〉を煮詰めたらソースも完成!
ピーマンの種とワタには、血行を良くする働きがあるピラジンという成分が豊富。肉詰めピーマンなどを作るときは種とワタを取り除かず、丸ごと食べちゃいましょう。
かぼちゃのワタも使ったスープ
【材料】2人分
・かぼちゃのワタ…1/4玉分
・たまねぎ…1/8玉
・水…50ml
・牛乳…50ml
・バター…小さじ1
・塩…ひとつまみ
・こしょう…少々
【作り方】
1. かぼちゃのワタを細かく刻む。たまねぎは皮をむき、みじん切りにする。
※かぼちゃの果肉が残っていれば少し加えると濃厚な味になります。
2. 耐熱容器にワタ、たまねぎ、水を加え、電子レンジ(600W)で5、6分加熱する。バター、塩、こしょうを加えて混ぜる。
3. バターが溶けたら、牛乳を加えて完成。
※ミキサーを使うと口当たりが滑らかになります。
4. お好みでオリーブオイルやこしょうを振ってどうぞ。
かぼちゃのワタには骨を丈夫にする働きのあるビタミンKや食物繊維が豊富です。かぼちゃの果肉の部分と一緒に煮ることで、一層甘みが増しておいしくなります。
かぼちゃの種を使ってレンチン種メリゼ
【材料】2~3人分
・かぼちゃの種…20粒前後
・砂糖…大さじ1
・濃口醤油…小さじ1
・バター…小さじ1(あればでOK)
【作り方】
1. かぼちゃの種に付いているワタをしっかり取り除く。耐熱容器に間隔を空けて種を並べる。
2. 電子レンジ(600W)で8〜10分加熱して種をカリカリに乾燥させる。
※焦げて黒くならないように見守りながら加熱しましょう。
※耐熱容器が熱くなっているので取り出す際は注意してください。
3. (2)に砂糖、濃口醤油、バターを加えてよく混ぜる。
4. 電子レンジ(600W)で20秒加熱して手早く混ぜる(2回繰り返す)。熱々のうちにクッキングシートなどに間隔を空けて並べる。冷めたら完成♪
かぼちゃの種にはビタミンEやB1、B2、不飽和脂肪酸のリノール酸やオレイン酸などが含まれているので、捨てないで!バターソテーや乾煎りにしてもおいしく食べられますよ。
profile
嘉村健志(かむらけんし)さん
管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
〈ホームページ〉
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja