けんちゃん先生のたべもの知恵袋[そば]

けんちゃん先生のたべもの知恵袋[そば]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、食べ物の豆知識を教えてくれる「たべもの知恵袋」。今回は「そば」についてあれこれ聞いてみました。それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!


はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回のたべもの知恵袋「牛乳」編、参考になりました~? 見てない方は、こちらからチェック♡ さて、今回は…

そばとは、"そばの実"を原料とするそば粉を主材料として作られた麺のことです。特に秋から冬にかけては新そばの季節なので、より風味豊かな味わいを楽しむことができます。「一年の締めくくりには年越しそばを食べる!」という方も多いのではないでしょうか? 今回は、そんなそばの豆知識をた~っぷりお伝えします!

二八そばや十割そばの数字って何を表す?

十割そばはそば粉100%で作ったそば、二八そばはそば粉8割、小麦粉2割で作ったそばを表します。
僕もそば作りを学んだことがあるのですが、二八そばは小麦粉が入っている分、そば生地がまとまりやすいので比較的作りやすかったです♪

ちなみに、一般的なそばはそば粉に小麦粉などのつなぎを加えて作られます。そば粉30%以上小麦粉70%以下の配合のものが、「日本そば」として定義されているんですよ〜。

年越しそばっていつ食べたらいいの?

年越しそばは、12月31日の大晦日に食べるのが一般的です。そばが切れやすいことから、「厄や悪いものを断ち切る」という意味が込められていて、昔から1年の終わりにそばを食べて新年を迎えると良いと言われているんですよ〜♡
長寿を表す海老天や、めでたい紅白かまぼこ、労う意味のネギをトッピングすると良い運気が巡って来るかも♪ ウフフッ

そばの色の違いって?

そばの麺の色って白っぽいものから黒っぽいものまでありますよね。その違いはそばの実のどの部分を使っているかによります。白っぽいそばは、実の中心に近い部分を主に使っていて、更科そばなどがよく知られています。
一方、田舎そばなどの黒っぽいそばは、皮(殻)を含めた実の外側部分まで挽き込んで作られていて、皮が入っている分、食感が少しボソボソしますが、皮に含まれる風味や栄養もとることができるんです♪

逃したくない!そばの栄養

●強い抗酸化力のあるルチンが豊富
そば粉にはたんぱく質やビタミンB、E、鉄、マグネシウム、食物繊維などが含まれています。中でもポリフェノールの一種であるルチンが豊富! ルチンには強い抗酸化力があり、血管を強くする働きがあると言われています。そばの実の外殻に近い部分に特に多く含まれているそうですよ〜。

●血糖値の上昇を抑える低GI値食品
そばはGI値55以下で、低GI値の食品。GI値(グリセミック・インデックス)とは、食後血糖値の上昇を示す指標のことで、数値が高いと血糖値が上がりやすくなります。国際的な基準では、その値が55以下の食品が低GI値食品と呼ばれています(※)。そばは白米やうどんと比べるとGI値が低いので、急激な血糖値の上昇を抑えてくれると言われているんですよ♡
※GI値はそば粉の割合によって変動しますが、そば粉の多いそばは一般的に低GIとされています。

●そば湯にも栄養が!

そば湯は、白くてとろみがあるそばのゆで汁のこと。食べ終わったそばつゆをそば湯で割って飲むのが一般的ですが、シンプルにそば湯だけを飲むのが好きという方も♡
そばに含まれるビタミンB群などがそば湯に溶け出ているので、ぜひ召し上がってくださいね♪ 僕はそば屋に行くと、2、3杯頂いちゃいます(ウフフッ)
そば粉を水とお湯で溶かすだけで、簡単に自家製のそば湯を作ることもできるので、興味がある方はおうちでも作ってみてくださいね!

そばと一緒に食べたい食材

そばにはタンパク質が含まれていますが、肉魚類と比べると少なく、ビタミンA・Dも不足しているので、それらを補える食材を合わせてとるのがおすすめです!

⚫︎タンパク質をプラス
卵や納豆、甘辛く煮たお肉など、タンパク質を補える食材をトッピングするのがおすすめ♪

⚫︎ビタミンAとDをプラス
ビタミンAを含む春菊や小松菜、ビタミンDを含むきのこ類や魚類を合わせてとると栄養のバランスが良くなります。

そばのトッピングや、おかずの組み合わせをちょっと意識するだけで栄養価もアップ♪

profile

嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja