
【おうちでツクリエイティブ!】そざいとなかよし「ダンボール編」
子どもたちの「クリエイティブ」(創造性)を刺激する作品を作る「おうちでツクリエイティブ!」が今回からリニューアル! 「素材となかよし」をテーマに毎回異なる素材をピックアップして、子どものための造形教室「ずこうしゃこどもアートスタジオ」のひろか先生と一緒にいろんなものを作ります♪ 今月の素材は「ダンボール」。ぜひお子さんと一緒に作ってみてくださいね。
今月の素材「ダンボール」

ダンボールは固くて加工が難しい!そんなイメージがあるかと思いますが、コツさえつかめば、固くて丈夫で、土台から装飾まで万能素材です。今回は、ダンボールの3つの使い方(工作)を紹介! 素材の特長を生かし、素材と仲良くなって、いろんなものを作ってみましょう。さあ、ツクリエイティブスタートです!
【工作を始める前の注意事項】
・ハサミやカッターなどの刃物を使う際は、大人が付き添ってください。
・ダンボールの角や切り口でケガをしないようにご注意ください。
ツクリエイティブ① 箱の形をそのまま生かしてみよう!

まず最初に、ダンボールの切りたいところに鉛筆で線を書きます。次にダンボールカッターの先端を使って切り込みを入れ(写真左)、線に沿ってカットしていきます。
※ダンボールカッターは100円ショップなどで取り扱っています。

ダンボールの角の部分をそのまま生かして立体に切ってみました。面白い形になりましたね♪

色紙を貼ったり、ビニールテープを垂らしたりして、シャワールームみたいにしてみました。お部屋を作っても面白そう!
ツクリエイティブ② 組み立ててみよう!

組み立てると立つダンボールの特徴を利用すると、動物も作れますよ!

ハサミを使って胴体と脚の形にカットします。子どもからすると、とっても固く感じるダンボールですが、大きく切る分にはハサミの方が切りやすいです。細かく切りたいときはカッターを使うなど、切る大きさや場所によって使い分けるといいですよ!

パーツを組み合わせる場所にハサミで切り込みを入れます(写真左)。コツは切り込みの幅をダンボールの幅に合わせること。

頭やしっぽも用意して、切り込みにパーツを差し込んで組み立てれば完成!絵や色をつけて大きいカメを作ってみました♪
ツクリエイティブ③レリーフ(半立体)にしてみよう!

ダンボールの平面を使って動くレリーフを作ってみましょう!今回はユニコーンを作ります。まずは胴体、脚、首・頭、しっぽなど、それぞれのパーツの形にダンボールをカットします。

動きを付けない場所にはボンドを塗ってダンボールの平面同士を重ねます。しっかりくっつくまで、半日くらいなるべく動かさないように乾かしてくださいね!

次に割りピン(写真左)を使って動きをつけていきます。ボンドを塗っていない動かしたい部分にきりで穴をあけましょう。

穴に割りピンを通したら先っぽを2つに割り、外側に折り曲げて抜けないようにします。

ユニコーンの完成です! 脚だけでなく、首も動くように割りピンを付けてみました。 ほかにもいろんな動物をモチーフにして作ってみてね♪ 作ってみた感想も大歓迎! ダンボールを使ってこんなの作ってみたよ、こんな使い方をしてみたよ!などもぜひ記事の最後にあるコメント欄で教えてくださいね。

子どもの「できない」を「できた」に変える

ダンボールを切るのに苦戦する子どもたち。周りの大人も、全部やってあげる人から頑なに子どもにやらせたい人までさまざまです。固くて切れなくて、だんだん機嫌が悪くなる子も。
「できない」が続くと、どんどんモチベーションは下がっていきます。そんな時、見守る大人が心掛けたいのは、バランスの良いサポートをすること。
教室でもその子がどこまで自分でできて、どこからが難しいかを少し観察してから「ちょっとお手伝いしようか?」と声を掛けています。成長に合わせてサポートの加減を調整しながら、その子にとってちょっとだけ頑張らなくてはいけないところまでサポートし、前よりもできるようになったことを褒める!
どうしても完成品に目が行きがちですが、作っている過程にこそ大切なことが詰まっています。「できない」が「できた」に変わる体験の積み重ねが子どもたちの自信につながります。
教えてくれたのは
profile

さどしま ひろかさん
1984年福岡県田川郡生まれ。2007年福岡教育大学を卒業後、田川を拠点にアーティストとして作品を発表。布や糸、ものを使った造形作品や絵などで表現する。
作家活動の傍ら、6年間の美術館勤務を経て、2019年に造形教室「ずこうしゃこどもアートスタジオ」をオープン。
2021年より筑豊地域の文化拠点を作るべく、田川市いいかねPalette内に共同アトリエ&ギャラリー「アーツトンネル」をオープンし、代表を務める。
●「ずこうしゃこどもアートスタジオ」ホームページ
https://zukousha-art-studio.amebaownd.com/
●Instagram
https://www.instagram.com/zukousha_studio/