野口先生の子育てお悩み相談室④ きょうだいげんかの対処法
エフコープくらしの学習サポーター※で、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナー・野口紀子さんが、読者のみなさんから寄せられた子育てのお悩み相談に答えます。
今回は、お子さんのきょうだいげんかの対処法について答えていただきました。
※専門分野に詳しく、組合員理事などの推薦を受けて講師として登録している組合員のこと。
お悩み
4人の子育てをしていますが、きょうだいげんかをよくします。親が介入し過ぎるのはよくないと聞いたことがあるので、わたしはあまり怒らないでいたいのですが、どうすればいいでしょうか?
親との関わり方がけんかの原因に。子どもと一対一で過ごす時間を
普段からきょうだい仲が良く、けんかも「じゃれあい」の延長のような場合、ケガをするレベルでなければ無視して大丈夫。子どもは「お母さんは誰の味方をするかな?」と、出方を見ているので、親は介入しないのがベストです。
ただ「いつも兄姉が弟妹をいじめる」「すぐ手が出る」という場合は要注意。これは、親の関心を引きたくてけんかをしていることが多いからです。
その原因は、親との接触不足。「下の子にまだ手が掛かる」「一人が病気がちで…」などの事情で構ってもらえていない子が、親に振り向いてほしい、自分のことをわかってほしい一心でけんかしてしまうのです。この場合は、無視をするのは禁物。無視していると、子どもは何とか親の関心を引こうとけんかをエスカレートさせていきます。
解決するには、どの子とも分け隔てなく一対一で過ごす時間を少しでも持つことです。そして、親子二人きりになったら、その子のことだけを考えてあげるのがコツ。子どもは敏感なので、うわの空だとすぐ見抜かれます。5分でもいいので、目の前の子に集中してあげてください。きっとけんかは減ります。
子どものけんかはエネルギーのぶつかり合い。それに「怒る」ことで応じると親は疲れてしまいます。その分のエネルギーを子どもの話をよく聞くことに使うほうが、建設的だし効果的ですよ。
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profile
野口紀子(のぐちのりこ)さん
心理学をベースに、さまざまな考え方や技法を取り入れて、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナーに。25年間で延べ5000人以上の親御さんたちに、子どもとの接し方などを伝えている。自身も3人の子どもの母。親子関係・人間関係の悩みに寄り添って改善する「トータルファミリーカウンセリング」を開設。「NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡」の理事。エフコープくらしの学習サポーターにも登録している。
●トータルファミリーカウンセリング
http://www.total-family-counseling.com
●NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡
http://www.ps-fukuoka.jp