気持ちとの向き合い方 ①

気持ちとの向き合い方 ①

より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナー・野口紀子さんが、イライラの感情をコントロールする方法をアドバイスします。

イライラの原因と向き合ってみよう


イライラの感情をコントロールできず、ついガミガミ言ってしまい後悔するのはよくあること。イライラを収めるには、なぜ自分がイライラしているのか、その原因と向き合うことが大切です。

例えば子どもが部屋を片付けない場合、「片付けなさいと言っても片付けず、さらにイラっとする」というのは親側の見解。それを子どもの側から見ると、「片付けなさいと言われたが、やる気が出ずに放っておいたらさらに怒られた」となります。ここで自分に当てはめてみてください。やる気が起きないときってありますよね。やる気が起きないことは善悪の対象でも叱る対象でもないのです。

このように立場を変えた見方をすると、物事を柔軟に捉えられるようになり、行動も変わっていきます。親に考えがあるように子どもも考えを持っていることを理解しましょう。

それぞれの立場になって整理してみよう

普段、親は自分のイライラには意識が向きますが、子どもがどう思っているかには鈍感です。片付けないケースを例に図に当てはめてみましょう。


「子どもはガミガミ言われるのが嫌だから、次は改善するはず」と思っていませんか? 子どもが期待通りに行動してくれずイライラしたときは、親と子どもそれぞれの立場になって考えてみましょう。


次回は、「自分の考えを見直し、子どもの行動を変える伝え方」についてお話しします。

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野口紀子(のぐちのりこ)さん

野口紀子(のぐちのりこ)さん

心理学をベースに、さまざまな考え方や技法を取り入れて、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナーに。25年間で延べ5000人以上の親御さんたちに、子どもとの接し方などを伝えている。自身も3人の子どもの母。親子関係・人間関係の悩みに寄り添って改善する「トータルファミリーカウンセリング」を開設。「NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡」の理事。エフコープくらしの学習サポーターにも登録している。

●トータルファミリーカウンセリング
http://www.total-family-counseling.com
●NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡
http://www.ps-fukuoka.jp