野口先生の子育てお悩み相談室③ 思春期の対処法

野口先生の子育てお悩み相談室③ 思春期の対処法

エフコープくらしの学習サポーターで、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナー・野口紀子さんが、読者のみなさんから寄せられた子育てのお悩み相談に答えます。
今回は、お子さんの思春期の対処法について答えていただきました。
※専門分野に詳しく、組合員理事などの推薦を受けて講師として登録している組合員のこと。

お悩み

子どもが春から中学生に。今までより行動範囲が広がり、友人どうしで出掛けることも増えました。手が掛からなくなった反面、これまでとは違う心配が重なりわたしはモヤモヤ。反抗期でもあり、親子ともども精神的に不安定です。

子どもに話をしてもらえる関係を築けば思春期も怖くない

「思春期」といえば「反抗期」と思っている方も多いと思いますが、必ずしもそうではありません。思春期は自立と依存の間で揺らいでいる時期のこと。知識は大人びているのに、経験が伴っていないので、何をしているのか話を聞かないと親はハラハラします。「考えていることがわからない」と不安になる方も多いと思いますが、子どもが自分で行動する年頃になると、会話をして本人から情報を得るしかないのです。

ただ、「子どもとは話しています」というお母さんたちも、よく話を聞いてみると、親が説教をしたり頭ごなしに命令していたりで、「会話」になっていないことも。それでは子どもから何も聞き出せません。大切なのは、親は聞き役に徹すること。子どもは話を聞いてくれる人のことは信じますし、聞く姿勢を貫けば、いつでも話してくれます。話してくれないとしたら、それは話せる関係性ができていないからなのです。

そんな方へのおすすめは「スイーツ作戦」。甘いものでも用意して、気持ちがほっとしたとき、「あなたのことを気にしてるの」と、親の気持ちを投げ掛けるだけで構いません。あとは子どもが話してくれるのを待ちましょう。親子関係を改善できるのは、親からの働き掛けだけ。まずは話しやすい雰囲気づくりをしてみては?

子育てに関する悩みや疑問など、野口先生に質問してみませんか?CHEER!days編集部までお寄せください。


◎エフコープでは、組合員1人を含む3人以上でくらしの学習サポーターによる学習会を開催できます。詳しくはこちらをご覧ください。

profile

野口紀子(のぐちのりこ)さん

心理学をベースに、さまざまな考え方や技法を取り入れて、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナーに。25年間で延べ5000人以上の親御さんたちに、子どもとの接し方などを伝えている。自身も3人の子どもの母。親子関係・人間関係の悩みに寄り添って改善する「トータルファミリーカウンセリング」を開設。「NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡」の理事。エフコープくらしの学習サポーターにも登録している。

●トータルファミリーカウンセリング
http://www.total-family-counseling.com
●NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡
http://www.ps-fukuoka.jp