野口先生の子育てお悩み相談室① イヤイヤ期への対処法
エフコープくらしの学習サポーター※で、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナー・野口紀子さんが、読者のみなさんから寄せられた子育てのお悩み相談に答えます。
今回は、お子さんのイヤイヤ期への対処法について答えていただきました。
※専門分野に詳しく、組合員理事などの推薦を受けて講師として登録している組合員のこと。
お悩み
2歳半の娘。最近は〝イヤイヤ期〟なのか、何でも「イヤッ!」「ダメッ!」。
時間に余裕があれば付き合ってあげられるけれど、急いでいるときなどはついつい声を荒げてしまいます。
産まれる前は「優しいママになるぞ」と思っていたのに、毎日怒っている自分に自己嫌悪…。今、妊娠7カ月で、2人っきりの時間は残りわずか。ニコニコ優しいママで過ごしたいのですが。
イヤイヤ期は子どもが成長している証。 笑顔で接していれば心にも余裕が。
イヤイヤ期は1歳8カ月から3歳8カ月くらいの間に訪れます。
「這えば立て、立てば歩め、歩んだらイヤイヤ」といって、成長過程のひとつなのだとまずは覚えておいてください。そして、「ああ、そういう時期になったんだ」と受け止める用意をしておくことが大切です。そんな心の準備をしておかないと、「今までかわいがってきたのに、なんでこんなこと言われるの」とショックを受けてしまうでしょう。
歩けるようになった子どもは、それだけで自立した気分になっています。ただ、「時間」や「距離」というものがわかっていません。例えば外出の時間にあわせて食事を終えなければならないときには、「ごめんね。本当はあなた自身でできるんだけど、時間のことがあるからお母さんが食べさせるね」というスタンスで、淡々と食べさせて出発しましょう。
その際、決して子どもを侮辱しないように。時間などの状況は大人の都合だからです。「いつまでかかっているの!!」と叱っても、子どもは怒られた理由がわかりません。
最初は難しいかもしれませんが、「イヤ!」と言われたらニッコリして「そうね、イヤなのね。でもママはあなたが大好きよ」と返すと決めて行動してみてください。そうやっているうちに、本当に心に余裕が出てくるはずですから。
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profile
野口紀子(のぐちのりこ)さん
心理学をベースに、さまざまな考え方や技法を取り入れて、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナーに。25年間で延べ5000人以上の親御さんたちに、子どもとの接し方などを伝えている。自身も3人の子どもの母。親子関係・人間関係の悩みに寄り添って改善する「トータルファミリーカウンセリング」を開設。「NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡」の理事。エフコープくらしの学習サポーターにも登録している。
●トータルファミリーカウンセリング
http://www.total-family-counseling.com
●NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡
http://www.ps-fukuoka.jp