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野口先生の子育てお悩み相談室⑤ スマートフォンのルールの決め方
エフコープくらしの学習サポーター※で、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナー・野口紀子さんが、読者のみなさんから寄せられた子育てのお悩み相談に答えます。
今回は、スマートフォンのルールの決め方について答えていただきました。
※専門分野に詳しく、組合員理事などの推薦を受けて講師として登録している組合員のこと。
お悩み
高校生の息子がスマートフォンのSNS※とゲームにはまってしまい、ルールを決めてもすぐに破って、スマートフォンを操作しながら勉強しています。せっかく志望校に合格したのに成績もがた落ちで、どうしたものかと困っています…。
※人と人とのつながりを促進・支援する、コミュニティー型のウェブサイトとネットサービス。
まずは接触する機会を増やすこと。「話せる関係」をつくりましょう。
高校生ともなると、自分で興味があることを選択できるので、別のものに目を向けさせるのは難しいものです。ゲームなどにはまるのは嫌なことから逃げている場合が多く、男の子の場合はそれが顕著に見られます。
この文面だけでは判断できませんが、学校が楽しかったら、もっと充実した毎日を送っているはず。「志望校」に入ったものの、思っていたような毎日になっていない、という可能性もあります。
また、「決めたルール」というのも、親が一方的に決めて押しつけたものになってはいませんか?
実際はどうなのか。息子さんの思いは、本人に聞くしかありません。そのためには、踏み込んだ話ができる関係をつくっておくことが必要です。それができていなければ、まずは接触する機会を増やすこと。「お茶淹れたよ」と部屋に持って行くなど、二人で話す機会をつくりましょう。話もまずは他愛のない日常会話から。そんな会話を重ねることで、次第に「話ができる関係」ができてきます。気持ちを聞くのはそれからです。
関係性ができれば、建設的にルールがつくれるようになります。大切なのは、子どもと話し合って決めること。子どもが自分で決めることで自制心が育ちますし、「あなたなら守れる」と親が信頼することで、子どもはそれに応えようとします。
親が指示するのではなく、子どもが自分で適切に判断できるよう、サポートしていきたいですね。
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野口紀子(のぐちのりこ)さん
心理学をベースに、さまざまな考え方や技法を取り入れて、より良い親子関係をつくるためのプログラム「アクティブ・ペアレンティング」のトレーナーに。25年間で延べ5000人以上の親御さんたちに、子どもとの接し方などを伝えている。自身も3人の子どもの母。親子関係・人間関係の悩みに寄り添って改善する「トータルファミリーカウンセリング」を開設。「NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡」の理事。エフコープくらしの学習サポーターにも登録している。
●トータルファミリーカウンセリング
http://www.total-family-counseling.com
●NPO法人ペアレント・スキルアップ福岡
http://www.ps-fukuoka.jp