福岡市の隅っこで姉妹を育ててます!! Vol.15
家族ドライブの楽しみ
わが家の小学生姉妹は、車に乗るのがあまり好きではありません。特に長女のぴー。車酔いしやすい子なので、長時間のドライブ前にはタブレットに長女好みの動画や音楽をダウンロードしておいたり、飴を買っておいたりと、気晴らしになるものを用意しておくようにしています。
ですが、いくら準備をしていても、令和っ子の彼女たちにはお気に召さない様子。車が出発していくらも経たないうちに「ヒマ!飽きた!」と音を上げ、5分おきに「あと何分で着く?」と聞いてくる始末です。目的地までの所要時間の単位は「分」じゃないよ、まだたっぷり数「時間」もかかるというのに。
気持ちはわかるけれど、車の中にこれだけバラエティに富んだお楽しみがあるのに、ずっと文句を言うの、やめてくれないかなあ。
私が子どもの頃には、家族でのドライブってもっともっと過酷な行事だったぞ。姉妹たちとぎゅうぎゅうに後部座席に詰め込まれて身動き取れないわ、父が悪気なく吸うタバコの副流煙で気分が悪くなるわ、カーナビなんてないからすぐ道に迷うわ…それが当たり前でした。
ささやかな楽しみといえば、ジェットコースターのような遠心力が楽しめる急カーブ、ちょっとしたお化け屋敷感覚が味わえる長めのトンネルなどの、道路そのもののの変化だけ。それ以外の時間はひたすら車窓を眺めたり、後ろの車のドライバーに手を振ったり、クイズを出し合うなどしてヒマを潰していました。
と、つい今の子どもたちと、昔の自分の環境を比較してしまい、たしなめる声が大きくなってしまいます。時代も場所も違うから、そんなことを言っても仕方がないのにね。子どもたちは私が思い出話を始めると辟易(へきえき)して、近頃はついに夫にまで「いつもそれ言うね…」と呆れ顔をされるようになってしまいました…(悲)。
いかんいかん。私も子どもの頃、大人がいつも同じ話をする様子を見聞きして、同じように苦々しい気持ちになってたのに。でもね、つい、言いたくなるんですよ。
しかしよく思い返してみると、昔は娯楽が乏しかったからこそ、自分たちで遊びを創造する力が育まれたのかもしれないなあとも思います。今は親が準備しすぎるから、子どもたちは全てを与えられることが当然と感じるのかも、と反省。世話を焼きすぎず、子どもが自分たちで楽しみを見つけられるように誘導することも必要なのかもしれませんね。
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福岡市の隅っこで暮らす「おかあちん/私」と「おとうちん」、素直でまっすぐな長女「ぴーちゃん」、独特の世界観で世の中を突き進む次女「テイ子」、4人家族のささやかな日常。
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