毎日食べたい野菜や果物を冷凍すると、栄養価はどうなる?

毎日食べたい野菜や果物を冷凍すると、栄養価はどうなる?

毎日の食卓に欠かせない野菜や果物。最近は冷凍野菜や冷凍果物の種類も豊富ですが、「冷凍すると、栄養価が低くなるのでは…」と思っている方もいるのではないでしょうか? そこで今回は、野菜や果物のビタミンCが、生鮮品と冷凍品でどのように違うのかを調査しました。

【調査】生鮮品と冷凍品のビタミンC含有量を比較しました

●調査概要
「生鮮の野菜と果物」「冷凍の野菜と果物」のそれぞれをミキサーにかけ、ろ過した後、測定器を使ってビタミンC含有量を調べました。

●調査方法

生鮮野菜・果物と、冷凍野菜・果物を用意し、蒸留水で希釈し、ミキサーにかける。

   

漏斗(ろうと)にろ紙をセットする。(1)を入れてろ過し、液だけを抽出する。
   

ろ過した液をビタミンC測定用の試験紙につけ、測定器で測定しました。

結果

測定器でそれぞれのビタミンC含有量を測定したところ、次のような結果となりました。

ほうれん草は生鮮品と冷凍品で大きな差が出ましたが、その他の野菜や果物では、生鮮品と冷凍品でビタミンC含有量に大きな差はありませんでした。また、キウイは冷凍品の方がビタミンCを多く含んでいることもわかりました。

まとめ

生鮮品の野菜や果物は、旬の時期とそれ以外で栄養価に差があるものもあります。一方で、冷凍の野菜や果物は旬の時期に採れたものが大半なので、旬の時期を外れた野菜や果物と比べると、ビタミンなどの栄養価が高い場合もあるようです。

食生活の中で適度に冷凍の野菜や果物を取り入れることは、調理時間が短縮されるほか、手軽に栄養が取れることにもつながります。また、生鮮品は季節や天候によって価格が変動する場合がありますが、冷凍品は1年を通して価格が安定しています。ストックできるのも魅力のひとつです。

毎日の食卓に冷凍の野菜や果物を活用してみてはいかがでしょうか。

冷凍保存する際のポイント

●マイナス18℃以下の冷凍庫で保存する
細菌の繁殖を抑えるとともに、酵素反応などによる品質の変化を抑制し、品質を長く保つことができます。

●冷凍室内は隙間を少なくする
凍った食品同士がお互いを冷やし合います。庫内を8割から9割程度詰めるのが良いようです。

●一度開封したものは口を閉めて素早く冷凍室へ
食品の乾燥や酸化を防ぐため、開封後は空気を抜いて口を閉め、素早く冷凍室に戻しましょう。

●なるべく再凍結はしない
一度溶けた食品を再凍結すると、品質が損なわれる可能性があります。
出典:おいしさの秘密を探る! 冷凍食品豆知識と製造工場レポート(農林水産省)​​

野菜を上手に冷凍保存するコツ

1. 生のまま流水で洗い、使いやすい大きさに切る。
※芋類やきゅうり・なすなどの水分が多い野菜には、生のままの冷凍はおすすめできません。

2. キッチンペーパーで余分な水を拭き取る。

3. 冷凍対応の保存袋にできるだけ空気を抜きながら平らに入れて、金属トレーに乗せて冷凍する(ラップに包むだけでもOK)。

●野菜の冷凍保存のコツまとめ
野菜を冷凍するときは、なるべく平らになるようにし、金属トレーの上に乗せるなどして、全体が素早く冷凍されるようにしましょう。そうすることで、味や食感も保たれ、栄養価の減少も抑えられます。冷凍した野菜は、1カ月以内を目安に使い切ってくださいね。

施設情報

エフコープ商品検査センター「りんご館」

エフコープ商品検査センター「りんご館」

エフコープ商品検査センター「りんご館」では、生産者や取引先、エフコープで確認した商品基準や商品仕様書などの約束ごとが守られているか検査を通じて検証しています。安心して利用できる商品をお届けするために、さまざまな角度から検査を行っています。

◎商品検査センターについて、詳しくはこちら→
https://www.fcoop.or.jp/product/product_inspection/