違いを知って使いこなそう!オリーブオイル活用法

違いを知って使いこなそう!オリーブオイル活用法

今では常備調味料の一つと言えるオリーブオイル。ワインのように産地や製法によって、違いがあるのをご存じですか?それぞれの特徴を知り、料理に合わせて使い分けると、さらに活用の幅が広がるはずです。ジュニアオリーブオイルソムリエ®の資格を持つ、株式会社J-オイルミルズ九州支店の三浦航成(みうらこうせい)さんにお聞きしました。

そもそもオリーブオイルってなに?

オリーブオイルとは、オリーブの果実から搾った油のこと。その歴史は古く、紀元前から生産され、食用だけでなく美容目的や宗教的な儀式にも使われていたそうです。

オリーブオイルの主な産地は、スペインやイタリア、ギリシャなど。中でもスペインは全世界の生産量の約半分を占めています。また、スペイン産のオリーブオイルは、健康に優れた効果があるとして、アメリカの健康専門誌「ヘルス」が2006年に世界5大健康食品の一つに定めると掲載。他に韓国の「キムチ」、日本の「大豆」、インドの「レンズ豆」、ギリシャの「ヨーグルト」が選ばれています。

オリーブオイルの違いを知ろう

オリーブオイルは、酸度によってグレードが分けられ、酸度が0.8%以下のものを「エクストラバージンオリーブオイル」、酸度が3.3%以上のものは「ランパンテバージンオリーブオイル」となり、数値が低いほど上質とされています。

その「ランパンテバージンオリーブオイル」を無味無臭の状態になるまで精製し、エクストラバージンオリーブオイルとブレンドしたものが「ピュアオリーブオイル」。最近では「ピュア」を省略して、「オリーブオイル」という表記になっていることも多くなっています。

オリーブオイルの使い方

●ピュアオリーブオイルの場合

一般的に「オリーブオイル」と呼ばれているものは、「ピュアオリーブオイル」タイプで、オリーブオイルが苦手な方やお子さんも食べやすいマイルドな風味が特徴です。加熱調理に向いているので、いつもの炒め物やアヒージョなどに使ってみてください。揚げ物にもおすすめです。

●エクストラバージンオリーブオイルの場合

「ピュアオリーブオイル」と並んで一般的にスーパーなどでよく見かけるのが、「エクストラバージンオリーブオイル」。オリーブの果実から搾っただけの「エクストラバージンオリーブオイル」は、果実そのままの豊かな風味と色合いを楽しめるため、生で使うのがおすすめ!パスタやサラダなどにかけると、素材の味が引き立ちます。

ちなみに、「エクストラバージンオリーブオイル」は、産地によって風味が全く異なります。全般的に、スペイン産のオリーブオイルはフルーティーでマイルドなため、いろいろな料理に合います。イタリア産はスパイシーで苦味があり、肉や魚料理に合うものが多いです。買い物の際の参考にしてみてくださいね。

オリーブオイルの正しい保存方法は?

〈油を劣化させるもの〉

オリーブオイルは光や熱、空気によって劣化が進みます。直射日光が当たる場所やコンロの近くなどに置くのは避けましょう。最近はペットボトルに入ったものもありますが、瓶のほうが遮光性に優れているため、保存という点では瓶入りのものがおすすめです。

保存は涼しい場所が適していますが、冷蔵庫は避けた方がよいでしょう。低温になりすぎるとオリーブオイルが結晶化し白濁します。白く固まっても品質に自体は問題はありませんが、料理のたびに出し入れすることで頻繁に温度変化が起きると、劣化の原因となります。

また、使った後は空気に触れないようキャップはしっかり閉め、一度開封したものは2カ月以内に使い切りましょう。

オリーブオイルには、どんな栄養成分が含まれているの?

オリーブオイルはサラダ油と比べ、血中の悪玉コレステロール値を下げると言われるオレイン酸が多く含まれています。また、抗酸化作用があるとされるポリフェノールも含まれているため、一日の摂取推奨量は特に設定していませんが、オイルメーカーとしてはいろいろな料理に活用してほしいですね。

オリーブオイルを使ったおすすめレシピ

実は和食にも合うオリーブオイル。みそ汁に少し加えたり、冷や奴やそうめんにかけたりすると、一味違った料理に変身します。中でもおすすめは、「オリーブオイル納豆」。意外な組み合わせかもしれませんが、納豆がマイルドになり、食べやすくなりますよ。

●オリーブオイル納豆

●材料
・納豆…50g
・青ネギ…少々
・しょうゆ…適量
・エクストラバージンオリーブオイル…適量

●作り方
1. 納豆に刻んだ青ネギを散らし、しょうゆをかけて混ぜ合わせる。
2. エクストラバージンオリーブオイルをかける。

紹介したレシピの他にも、オリーブオイルはいろんな料理に使えます。1種類に限定せず、料理に合わせて使い分けるのがおすすめです。ぜひ試してみてくださいね!

コープのオリーブオイルもチェック

写真左/コープの「オリーブオイル」
焼く、炒めるなどの料理に向いています。
写真右/コープの「エクストラバージンオリーブオイル」
苦み・辛味が少なく 、フルーティな風味のため、大人から子どもまで楽しめます