揚げ油って、何回ぐらい使えるの?
揚げ油の交換時期について迷ったことはありませんか? 今回は、週に1回揚げ物をすることを想定して、どのように油が劣化していくかを、エフコープ商品検査センター「りんご館」で調べてみました。
1週間おきに揚げて、油の劣化を調査しました
【使用した油】
・コープの「一番搾りキャノーラ油」
【検査内容】
油が汚れにくいと思われる食品から1週間おきに揚げました。
・1週目 コロッケ(500g)
・2週目 エビフライ(6尾)
・3週目 鶏肉のから揚げ(1kg)
・4週目 カレイのから揚げ(500g)
各使用後に油の古さを表す「酸価」と油の酸化を表す「過酸化物価」を測定。さらに目視で油の色・状態を比較しました。使用後は各回とも油をこしてからオイルポットに入れて密閉し、冷暗所に保存しました。
油の劣化の検証
酸価は、3週目の鶏肉のから揚げを揚げたところで大きく変化しました。
これは、から揚げ類の調理に時間がかかったため、油の加熱劣化が起こったからではないかと考えられます。
過酸化物価は1週目で上昇し、その後の使用では緩やかな上昇となっています。
厚生労働省通知の「弁当及び惣菜の衛生規範」で揚げ油は「酸価2.5以上で新しい油に交換」としています。
4週目の数値は0.25と低い値だったので、今回の場合は使用に問題はないと言えます。
油の色・状態の検証
使用するたびに黄色が濃くなっていくのがわかります。油の状態としては3週目の鶏肉のから揚げ後、粘性とにおいが気になるようになりました。
4週目のカレイのから揚げ後には、酸化し始めているようなにおいを感じました。ただし、カレイのから揚げの風味に問題はありませんでした。
今回の検証結果
油の劣化に問題はありませんが、状態を考慮すると3回までの使用が目安だと思われます。ただし、食材や調理時間によって結果は変わります。今回の実験はあくまで目安と考えてください。
いかがでしたか?次回は、さし油をした場合はどうなるのかを調査します。お楽しみに!
商品検査センター「りんご館」に見学に来ませんか?
商品検査センター「りんご館」では施設の見学を受け入れています。エフコープ組合員でない方も、どなたでも見学できます。簡易実験も体験することができますので、「りんご館」に来て、楽しく学びませんか?
※見学には予約が必要です。簡易実験についても、予約の際にお申し出ください。
施設情報
エフコープ商品検査センター「りんご館」
エフコープ商品検査センター「りんご館」では、生産者や取引先、エフコープで確認した商品基準や商品仕様書などの約束ごとが守られているか検査を通じて検証しています。安心して利用できる商品をお届けするために、さまざまな角度から検査を行っています。
◎商品検査センターについて、詳しくはこちらから
https://www.fcoop.or.jp/product/product_inspection/