けんちゃん先生のおやさい知恵袋[青ねぎ]
管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、野菜の豆知識を教えてくれる「おやさい知恵袋」。今回は、「青ねぎ」についてあれこれ聞いてみました。
それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!
はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回の「枝豆」編、参考になりました~? 見てない方は、こちらからチェック♥
さて、今回ご紹介するのは…
年中出回っている青ねぎ。薬味としてだけではなく、調理の仕上げにパラパラッとかけるだけで、彩りを添えてくれる万能野菜です。夏場は、冷奴やそうめんの薬味として活用されているご家庭も多いのでは? 今回は、そんな名脇役の「青ねぎ」の魅力を、余すところなくお伝えしちゃいます♥
青ねぎの選び方(目利き)
●先端まできれいな緑色でシャキッとしたもの
葉が先端までシャキッとしていてピンと張っているものは鮮度の良い印。色味が鮮やかで全体にツヤがあるものを選ぶようにしましょう。根が白くてみずみずしいかどうかも、目利きのポイントですよ♪
長ねぎとはちょっぴり違う栄養素も
●β-カロテンが豊富
青ねぎには、抗酸化作用や免疫機能を活発にさせる働きなどがあると言われているβ-カロテンが豊富に含まれています。これ、実は “長ねぎ”の白い部分にはあまり含まれていない成分なんです。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換し、皮膚や髪、目の健康を維持したり、細胞の増殖や分化(※)に役立ったりします。 熱に強い成分なので加熱調理してもOK! 加熱するとねぎ特有の辛味も抑えられて、食べやすくなりますよ〜♥
※異なった機能を持つ細胞になる現象
●血行をよくするアリシンも
ねぎの香りと辛味のもとはアリシン(硫化アリル)という成分。ねぎの白い部分に多いので長ねぎよりは少ないですが、青ねぎにも含まれています。
効果としては、
① 血行をよくして体を温める
② 疲れのもとになる乳酸を分解し、疲労回復効果を期待できる
と言われています。
青ねぎの上手な保存方法
●立てて冷蔵保存
長持ちさせたい時は、水を入れたコップに根付きのまま青ねぎを立てて、野菜室や冷蔵室の扉部分に入れて保存すると◎
土に植わっているときと同じ状態で保存するのがポイントです!
冷蔵庫内に立てられない場合は、固く絞ったキッチンペーパーや新聞紙に包んで袋に入れて保存すると良いですよ。
●刻んで冷凍保存
青ねぎを刻み、しっかり水気を切った後に密封袋に入れて冷凍庫へ。1カ月ほど冷凍保存できます。
青ねぎが主役!簡単パスタソース
バジルで作るジェノベーゼをアレンジし、青ねぎを使って和風味に仕上げたネギベーゼのレシピをご紹介♪ 一味違った青ねぎの楽しみ方ができますよ。
●ジェノベーゼ風アレンジ「ネギベーゼソース」
【材料】1瓶分
・青ねぎ…100g(約1束)
〈A〉
・にんにくチューブ…5cm分
・塩…小さじ1
・砂糖…小さじ2
・すりごま…大さじ2
・こめ油…大さじ6
※こめ油はサラダ油やキャノーラ油で代用可能
【作り方】
1. 青ねぎを4〜5cmの長さに切り、耐熱容器に入れる。電子レンジ(600W)で2分加熱する。
2. 〈A〉を(1)に加え、ブレンダーもしくはミキサーにかけ、ソース状になれば完成♪
ゆでたパスタやそうめんと混ぜて召し上がれ♪
めんつゆにちょい足しして、薬味として使うのもおすすめ!
おまけ:わけぎと青ねぎって何が違うの?
わけぎ(分葱)とは、ねぎとたまねぎの雑種です。見た目はねぎと似ていますが、たまねぎと同じく球根で育ちます。ねぎやたまねぎほどツンとした辛味がなく、食べやすい野菜です。
●わけぎと青ねぎの見分け方
違いは球根です。ねぎは葉から根まで一直線で膨らみがないのに対し、わけぎは根元が少し膨らんでいます。よ〜く見てみてくださいね♥
●わけぎのおすすめ調理法
わけぎはあえ物や酢の物などにおすすめ! 青ねぎと同様、生のままでも加熱しても食べられます。春先に出回ることが多いので春らしさの演出にもなりますよ♪
profile
嘉村健志(かむらけんし)さん
管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja