けんちゃん先生のおやさい知恵袋[生姜]
管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、野菜の豆知識を教えてくれる「おやさい知恵袋」。今回は、「生姜」についてあれこれ聞いてみました。
それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!
はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回の「オクラ」編、参考になりました~?
見てない方は、こちらからチェック♥
さて、今回ご紹介するのは…
独特の香りと辛味で、料理の隠し味としてはもちろん、臭い消しとしても使うことが多い生姜。生姜焼きや魚の煮つけなど、いろんな料理に使える名脇役ですよね。しかも、殺菌効果や血行促進も期待できる、とっても優れた食材なんですよ~♪ 今回は、そんな生姜の魅力を余すところなくお伝えしちゃいます♥
生姜の基礎知識
●「根生姜」と「新生姜」の違い
生姜にもいろいろ種類がありますが、主に市場に出回っているのは「根生姜」と「新生姜」です。
「根生姜」
収穫後、2~3カ月ほど寝かせて色づかせ、香りや辛味を増したもの。一年中市場に出回っていて、スーパーなどに並んでいる生姜の大半が、この「根生姜」です。
「新生姜」
収穫後、すぐに出荷するもの。茎の付け根がピンク色をしているのが特徴で、ハウス栽培の新生姜は初夏に、露地栽培の新生姜は秋に市場に出回ります。
生姜の目利き
「根生姜編」
●肉厚でハリツヤが良いもの
「根生姜」を選ぶときは、ふっくらとして大ぶりのものを選ぶようにしましょう。形がごつごつしていて見た目があまり良くないものでもOK! サイズが小さいものは繊維質が多く、口当たりが悪いので、あまりおすすめできません。
●切り口が瑞々しくて黄色いもの
切り口が瑞々しいものほど、鮮度が良い証拠。また、切り口の断面が黄色いものは、香りと辛みが豊かですよ♪ さらに、生姜にはリング状の筋がいくつもありますが、この筋の間隔が等間隔なものほど良品と言われています。
「新生姜編」
●表面がツルツルで、茎の色が赤っぽいもの
新生姜を選ぶときは、表面がツルツルしていて傷がなく、切り口が乾燥していないものを選びましょう。また、新生姜は根茎が白いうちに収穫し、出荷されるため、全体的に白く、茎の付け根の赤い部分が鮮やかなものを選ぶことをおすすめします♪
血行や新陳代謝の促進に!
生姜の入ったものを食べると、体がポカポカと温まりますよね。これは、生姜に含まれている3つの辛み成分の働きによるものなんです。この3つの辛み成分は「ジンゲロール」「ショウガオール」「ジンゲロン」と呼ばれるもので、それぞれに、新陳代謝を上げてくれたり、体を温めたりする作用があると言われているんですよ(すごい!)。
●ジンゲロール
ジンゲロールは生の生姜に多く含まれている成分。「生姜を取ると体の冷えが改善する」と言われますが、それは、このジンゲロールが血行を促進することによって感じるものなんですよ。ジンゲロールには、その他にも殺菌作用や抗酸化作用などがあると言われています。
●ショウガオール・ジンゲロン
ジンゲロールを加熱したり乾燥させたりすることで生成されるのが、「ショウガオール」と「ジンゲロン」です。いずれも、ジンゲロールよりも強い血行促進作用を持つと言われていて、冷え性の改善に効果があると言われています。
また、ショウガオールには代謝を上げることによる免疫力アップの効果が、ジンゲロールには体の奥深くから温める効果があるため、風邪予防の効果があると言われています。体にうれしい成分がたっぷりの、生姜。漢方薬などに使われている理由もわかりますよね♪
生姜の保存方法
買った生姜をなかなか使いきれず、傷んで捨ててしまうということもあるのではないでしょうか。そこで、生姜の保存方法を教えちゃいます!
●冷蔵保存する場合
皮付きのまま水に浸けて冷蔵庫に入れておくと、1カ月ほど持ちます。保存する際は、瓶やタッパーに使いかけの生姜を入れ、生姜が被るぐらいに水を入れて蓋をしておきましょう。水は、3~4日おきに換えてくださいね。
●冷凍保存する場合
冷凍保存する場合は、すりおろすか、千切りやみじん切りにして、ある程度小分けにしてラップに包んで保存しましょう♪
すりおろして冷凍したもの
→凍ったまま料理の下味などに
千切りやみじん切りにしたもの
→凍ったまま料理に使って素材の臭み消しに
profile
嘉村健志(かむらけんし)さん
管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
〈ホームページ〉
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja