けんちゃん先生のおやさい知恵袋[小松菜]

けんちゃん先生のおやさい知恵袋[小松菜]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、野菜の豆知識を教えてくれる「おやさい知恵袋」。今回は「小松菜」についてあれこれ聞いてみました。それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!


はいは~い!

みなさん、こんにちは~♪ 前回の「長ねぎ」編、参考になりましたか?
まだの方は、こちらからチェックしてみてくださいね♥
さて、今回ご紹介するのは…

小松菜といえば、年中手に入るお野菜ですが、実は今が旬! 寒~い冬に育った小松菜は、旨みがギュッと凝縮しているんです。ということで、今回はこの時季おいしい小松菜のいろいろ、教えちゃいます♪

小松菜の選び方(目利き)

小松菜は、茎と葉で見分けましょう!
[茎]ハリがあるものほど鮮度良し! 茎が太すぎると食感が硬くなるので、適度な太さのものがGood!
[葉]厚みのある方が、味が濃厚なんです。黄色っぽい葉が混じっているものは避け、緑色が鮮やかなものを選ぶと良いですよ。

小松菜の上手な保存方法

●乾燥を防いで立てて冷蔵室で保存
湿らせたキッチンペーパーや新聞紙に包んでポリ袋や保存袋に入れ、冷蔵庫に立てて保存しましょう。カットして保存すると栄養素が抜けていってしまうので、カットはせずに♪小松菜は低温が好きなので、実は野菜室より冷蔵室がベスト。冷蔵室のドアポケットになら立てて入りますよ。
ちなみに、ポリ袋に小松菜を入れ、息を少し吹きかけて封をする…と、10日経ってもシャキッ!二酸化炭素によって鮮度を保つことができるんです。お試しあれ~!

小松菜って生で食べていいの?

小松菜はアクが少ないので生食も可能!スムージーに入れる方もいますよね💛
生食だとイソチオシアネート(アブラナ科野菜の辛味成分)が効率的に摂取できます。イソチオシアネートは抗酸化物質を作り、有害な活性酸素を無毒化し、がん発生を抑制する効果があると言われているんですよ。

小松菜の気になる栄養素

小松菜はβ-カロテン、ビタミンD、カルシウム、食物繊維が豊富な緑黄色野菜です。
劣化が早い野菜なのですが、冷凍すると4日間ほどはビタミンCの栄養をキープできます。ほうれん草と比べても、カルシウムが約3.5倍含まれるので、野菜の中ではトップクラスの含有量です★

食べ方によって摂取できる栄養素が違うので、上手に食してくださいね。
✦小松菜のイソチオシアネートやビタミンCを生かすなら、生食がおすすめ!
✦小松菜のβ-カロテン、ビタミンDを生かすなら、炒めたり油と一緒にとったりすると効率的に吸収!

食材との合わせ技でカルシウムの吸収率をUP!

小松菜にも含まれるカルシウムは、体内に吸収されにくい栄養素のひとつ。カルシウムの吸収率がアップする栄養素と一緒にとると良いですよ。

カルシウムの吸収率をアップする栄養素
●ビタミンD
カルシウム吸収を促進、血液に入ったカルシウムを骨まで運ぶ働きと骨の形成を助ける働きがあります。

●ビタミンK
骨にカルシウムを沈着させるサポートをしたり、カルシウムが尿中に排泄されたりするのを抑え、骨の破壊を防ぐ働きがあります。

●タンパク質(アミノ酸)
カルシウムを吸着させる働きがあります。
肉や魚、卵、大豆製品などさまざまな種類のタンパク質(アミノ酸)をとることが望ましいです。

●マグネシウム
骨を作る働きがあり、カルシウムと合わせてバランス良く(カルシウム2対マグネシウム 1 の割合)とることが理想的です。

上記を踏まえて、おすすめの料理をご紹介♪

けんちゃん先生の超!簡単レシピ
『鮭と小松菜のちゃんちゃん焼き』

〈材料〉2人分
・鮭(無塩または甘塩)…2切れ
・小松菜…1株
・豆腐…1/4丁
・ぶなしめじ…50g
・人参…1/5本
※鮭(タンパク質・ビタミンD)、小松菜(カルシウム・ビタミンK)、豆腐(タンパク質・マグネシウム)、ぶなしめじ(ビタミンD)

【A】
・おろしにんにく…小さじ1/2
・料理酒…大さじ1
・本みりん…大さじ1
・マヨネーズ…大さじ1
・あわせみそ…大さじ3

〈作り方〉
1. 小松菜、豆腐、ぶなしめじをひと口大に切る。人参は薄切りにする。
2. 広めのアルミホイルの上に、鮭、人参、豆腐、その他の順で重ねる。【A】を混ぜ合わせ、具材全体にかけてホイルの口をしっかり閉じる。
3. トースターや魚焼きグリルの強火で15〜20分加熱して鮭に火が通れば完成♪
※4人分作りたいときも1つのアルミホイルには鮭2切れまでにしてください。4切れまとめて入れると火が通りにくいです。

profile

嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
〈ホームページ〉
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja