けんちゃん先生のおやさい知恵袋[にんにく]

けんちゃん先生のおやさい知恵袋[にんにく]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、野菜の豆知識を教えてくれる「おやさい知恵袋」。今回は、「にんにく」についてあれこれ聞いてみました。
それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!


はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回の「パプリカ」編、参考になりました~? 見てない方は、こちらからチェック♥
さて、今回ご紹介するのは…

暑さが増す時季、スタミナをつけたいときに、にんにく料理を食べたいという方も多いのではないでしょうか? 独特のにおいが特徴のにんにくですが、実はそのにおいの元となる成分に滋養強壮、疲労回復の効果がある言われています。今回は、にんにくの魅力を余すところなくお伝えしちゃいます♥

にんにくの目利き

●ふっくら膨らんでいるもの

薄皮が白くツヤがあり、1片1片がふっくらと丸みがあるもの。手で持ったときにずっしりと重みのあるものは、水分が多く新鮮な証。逆に薄皮が茶色く変色しているものや形がいびつなもの、大きさの割に軽いものは鮮度が落ちている可能性があります。

●においが強くないもの

にんにくのにおいは細胞の中に含まれているため、鮮度が良いものは皮付きの状態ではほとんどにおいません。丸のままで、強いにおいがするものは傷があるか、虫喰いの可能性があるので避けましょう。

アリシンのすごい効果

●疲労回復や滋養強壮に

にんにくと言えば、強烈なにおいが特徴的ですが、硫化アリル酸のアリシンによるもので、エネルギー代謝に必要なビタミンB1の吸収を助けてくれる働きがあり、疲労回復や滋養強壮に役立つと言われています(うれし~💛)。

また、血液をサラサラにして血行を促進し、血圧や冷え性を改善したり、活性酸素を抑える働きによって免疫力を向上したり、殺菌・抗菌作用による便秘の改善効果も期待できるとも言われていて、さまざまな面でサポートしてくれる成分なんです。

ただし、食べ過ぎるとアリシンの成分が胃腸を刺激する可能性もあるので、摂り過ぎには注意してくださいね。

みじん切りで効率アップ!

●みじん切りや加熱調理がおすすめ

栄養素を効率よく摂るには、にんにくをすりおろすか、みじん切りが◎。また、加熱することで、スコルジニンやアホエンといった栄養素に変化し、疲労回復や血流を正常に保つ働きが期待できるので、炒め物や煮込み料理がおすすめです♪

にんにくのにおい対策

体にいいのはわかったけど、やっぱりにおいが気になる…という方は、以下の2つの方法を試してみて!

●リンゴジュースで口臭を軽減
口内に残ったにんにく臭を消したいときは、リンゴジュースを飲んでみて!リンゴに含まれるポリフェノールとリンゴ酸が、にんにくのにおいの元となるアリシンを分解し、におい対策に効果的と考えられています。

●手に残ったにおいはステンレスで消臭
にんにくを切った後にどうしても気になるのが手に付いたにおい。そんな時は、手を洗剤で洗った後、水を流しながらステンレスのものを擦るのがおすすめ。におい成分を分解する働きがある鉄イオンが発生して、消臭効果が期待できますよ♪

にんにくの上手な保存法

●皮つきのまま低温保存が◎

にんにくは温度が高いと成長してしまうため、冷蔵庫よりも温度の低いチルド室での保存がおすすめ。チルド室がない場合は冷蔵庫で、短期間で使い切る場合は野菜室でもOKですが、いずれも皮付きのまま新聞紙で包んでから保存すると、風味を残しつつ長持ちしますよ~♪

\けんちゃん先生のワンポイントアドバイス/

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嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja