けんちゃん先生のくだもの知恵袋[梨]

けんちゃん先生のくだもの知恵袋[梨]

管理栄養士のけんちゃん先生こと嘉村健志(かむらけんし)さんが、果物の豆知識を教えてくれる「くだもの知恵袋」。今回は「梨」についてあれこれ聞いてみました。それでは、けんちゃん先生お願いしま~す!

※「くだもの知恵袋」では、一般的にくだものと認識されている果実的野菜も対象としています。


はいは~い!
みなさん、こんにちは~♪ 前回の「栗」編、参考になりました~? 見てない方は、こちらからチェック💛 さて、今回ご紹介するのは…

梨は品種によって7月頃から1月頃まで出回るので、夏・秋・冬と3シーズンの間、楽しむことができる果物です。みずみずしくて果肉のさわやかな甘さがたまらないですよね。今回はそんな梨の豆知識をた〜っぷりお伝えします!

梨の選び方(目利き)

● ハリがあって重みがあるもの
果皮にハリがあるものは新鮮な証!また、ずっしりと重みがあるものはみずみずしいものが多いです。梨は熟すと酸味が減少していきます。また、熟果皮全体が色づいていると熟しているサインです。果物の目利きでも何度か出てきましたが、“軸が太い”ものも、木からの養分をしっかり吸収して、栄養を多く含んでいる可能性大ですよ〜♪

●果皮はザラザラよりツルツルが完熟!?
梨の果皮を触ったとき、ザラザラとした質感のものがありますよね。梨は樹上で熟すにつれて果皮のザラザラ感が減り、ツルツルとした質感に変化します。なので、表面がツルツルとしている梨の方が完熟している可能性が高いんです。品種にもよるので参考程度に見分けてみてくださいね♡

梨の保存方法

梨のヘタ側を下にし、キッチンペーパーなどの紙類に包んでポリ袋に入れ、野菜室で保存しましょう。梨はヘタ側で呼吸しているので、ヘタ側を下にすることで呼吸が抑えられて長持ちしやすくなるんです〜♪ 紙類が湿ってきたら時折交換すると、より長持ちしますよ。とはいえ、保存期間が長いと水分が抜けておいしさも半減しちゃいます。梨は収穫後に追熟しないので、できるだけ早めに食べましょう!

●梨って冷凍できる?

梨は冷凍もできます! 皮をむき、芯を取ったら食べやすい大きさに切って重ならないようにラップで包み、密封袋などに入れて冷凍しましょう。
冷凍すると食感は変わってしまうので、食べる際は自然解凍して半解凍状態でシャーベット風に。しっかり解凍するとコンポートのような柔らかい食感が楽しめます♪

うれしい梨の栄養

疲労回復の効果!?アスパラギン酸
水分量の多い梨ですが、食物繊維やカリウム、ソルビトール、アスパラギン酸などを含んでいます。
アスパラギン酸は疲労の原因となる乳酸の分解を促し、疲労回復の効果が期待できる成分。疲れが溜まったらアスパラギン酸を含む食物を意識してとると良いですよ♪ 
また、ソルビトールは腸管内の水分を増やして腸内環境を整える働きがあり、食物繊維と相まって便秘改善の効果も期待できます♡

梨の「へぇ〜」な豆知識

●裏ワザ!甘くない梨が甘くなる!?

梨が甘くないときや固いときは「砂糖がけ」がおすすめです。梨1個をくし切りしたら砂糖大さじ1をまぶして冷蔵庫で一晩置くだけ!翌日には甘さも加わって柔らかくなるので食べやすくなりますよ〜♪ 実はこれ、砂糖の浸透圧によって梨の水分が少しずつ抜けて甘みが凝縮される、という原理。甘くない梨に当たってしまった時はぜひお試しあれ〜! ほど良い甘さなのでクセになっちゃうかも!? ウフフッ♡

profile

嘉村健志(かむらけんし)さん

嘉村健志(かむらけんし)さん

管理栄養士・料理研究家。「料理で色褪せない思い出を」をテーマに、福岡市と山口市で初心者向け料理教室を主宰。“けんちゃん先生”として、テレビ番組や食育イベントでも活躍している。
http://neowing-ht.com/
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/kenshikamura/?hl=ja