【発達・発育の悩み】母子手帳にある成長曲線を下回っていて心配です

【発達・発育の悩み】母子手帳にある成長曲線を下回っていて心配です



定期的に母子手帳の成長曲線に記入しています。0~4カ月の間は曲線から外れることなく順調だったのですが、5カ月を過ぎた頃から体重や身長が曲線から外れるようになってきました。曲線から外れた場合、病院を受診する基準などはあるのでしょうか?


一人ひとりの赤ちゃんの身長体重はさまざまです

身長50㎝で生まれた赤ちゃんは1歳で75cm、つまり1.5倍に成長します。生まれて最初の1カ月は平均4㎝増えますが、その後伸び率は減少していきます。ただし、一人ひとりの赤ちゃんの身長体重はさまざまです。とくに早産児や低出生体重児は、生まれた時の身長体重の影響を強く受けます。

0~4カ月まで順調だった身長体重の増加が生理的なスピードダウンで一時的に悪くなったように感じられることがあります。その他にもかぜ、下痢で一時的に哺乳量が減ったり、夏場の暑い季節に食欲が落ちたことが原因の場合もあるでしょう。赤ちゃんの機嫌がよく、活発であればそう心配はありません。5カ月を過ぎて、離乳食が始まると、追いついていくことも多いのです。

身長が成長曲線の一番下の線を下回るときは、その前後で身長の伸び方を比較します。下の曲線との差が次第に大きくなっているときは、かかりつけ医に相談しましょう。「低身長」診断のための精密検査は、3~4歳まで待つことが多く、それまでは定期的に身体計測を行い、記録を残しておくとよいでしょう。

お悩みに答えてくれたのは

profile

岡本 茂樹(おかもと しげき)先生

岡本 茂樹(おかもと しげき)先生

医療法人 おかもと小児科クリニック院長
1974年九州大学医学部を卒業後、国家公務員共済組合連合会千早病院小児科、沖縄県立八重山病院小児科、福岡徳洲会病院小児科勤務を経て、1995年12月、福岡市東区青葉にクリニックを開業。

専門医療は小児科一般、感染症、新生児医療、東洋医学(漢方診療)、アレルギー疾患(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど)。

2019年4月からは副院長と親子で診療を行っており、校医や園医も数多く務め、地域の小児医療に積極的にとりくんでいる。

・おかもと小児科クリニック
https://www.okamotokids-c.com/