離乳食の話③【生後9~10カ月頃】
自分で食べたい気持ちが芽生える「かみかみ期」
〈かみかみ期とは?〉
1日3回食になり、栄養のメインが母乳やミルクから離乳食にスイッチする時期。栄養バランスに配慮しつつ、生活リズムを整えましょう。
生後9カ月を過ぎ、3回食に向けての生活リズムが整ってくると、かみかみ期へのステップアップの頃合いです。豆腐程度の固さのかたまりを歯ぐきで潰したり、口を左右に動かして食べられることを確認したら、少しずつ移行してみましょう。食事と食事の間は4~5時間程度空けます。しっかり噛めているようなら徐々に固さや大きさをアップし、咀嚼力を育てていきましょう。
かみかみ期後期には軟飯も食べられるようになるので、手づかみ用おにぎりやおやきも取り入れてみては。手づかみ食べは、食べものの感触や指の力の入れ方などを学習する大切な機会。ぐちゃぐちゃにされたりこぼされたりと大人は大変ですが、せっかく芽生えた「自分で食べたい」という意欲を伸ばすためにも、椅子の下に新聞紙を敷くなど工夫しながらトライしてみてくださいね。
教えて!かみかみ期
Q. 手づかみ食べをさせようとしても食べずにほとんどこぼします。赤ちゃんに任せるのが苦痛です…
A. まだ上手にできる時期ではありませんので、赤ちゃんが手づかみ食べをしないようなら、無理に始める必要はありません。大人がスプーンで食べさせるスタイルを基本に、時々、1、2品だけ手づかみ食べできるものを用意して様子を見てはいかがでしょうか。また、ちぎったパンや野菜スティックなど、ベタベタせずつかみやすいメニューにすると片付ける負担が減ります。
手づかみ食べしやすい!かみかみ期の離乳食
●おにぎらず
①焼きのり(全型1/4枚)に軟飯を5mmほどの厚さに広げ、もう1枚の焼きのりで挟んだら、キッチンバサミで食べやすい大きさに切る。
※分量は1食分
●きなこクリームサンド
①器にきな粉(小さじ2)とお湯(小さじ2)を入れて混ぜる。
②サンドイッチ用食パンに(1)を塗り、もう1枚重ねてサンドし、スティック状に切る。
※分量は1食分
●さつまいもとツナのおやき
①さつまいも(100g)は皮をむいて適当な大きさに切り、レンジ(600W)で4分加熱し、つぶす。
②ボウルに(1)、豆腐(20g)、ツナ水煮(15g)、片栗粉(大さじ1)を入れて混ぜる。
③丸めてフライパンで両面じっくり焼く。
※分量は4食分(冷凍保存できます)
※「くっつかないホイル」を使うと油いらずでくっつかないのでおすすめ!
profile
宮﨑 春香(みやざき はるか)さん
管理栄養士、離乳食アドバイザー。委託給食会社、薬局での勤務を経て、現在は子育てに奮闘しながら離乳食や幼児食について、Instagramやブログで配信。
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