子どもと防犯①子どもの「防犯力」を育てましょう

子どもと防犯①子どもの「防犯力」を育てましょう

子どもの「防犯力」を育てましょう

子どもだけで出歩いたり、留守番ができるようになる小学生。その年齢の子どもの防犯を考える上で欠かせないのが、「自分の安全を守るのは自分」という意識づけです。
生まれてからずっと大人に守られてきた子どもたちは、まだまだ無防備な状態。自分に近づいてくる大人の言うことや指示をすべて正しいと捉え、信用してしまう傾向にあります。自分自身を守る意識がなければ、犯罪に発展するかもしれない状況や違和感に気づくことができません。
子どもが自分自身で危険を察知し、身を守ることができる「防犯力」を育むためには、普段から家族で話し合っておくことが大切です。例えば、事件報道に接したときには他人事とは思わず、自分や家族に置き換えて「うちならどうする?」などと、家族でシミュレーションをしてみるのもオススメです。

防犯力を育む接し方のヒント

●なぜ危険なのか気づかせる

「あの場所は怖いから近づいたらダメだよ」というふうに漠然と注意をしても、子どもを怯えさせるだけです。「生垣が高いから、悪い人がいても外から見えないね」「ゴミや落書きが多いところは、怖い人がいるかもしれないね」などと、危険だと思われる理由を具体的に挙げながら説明しましょう。できれば直接その場所に行って、子どもと一緒に確認ができるといいですね。

●話しやすい雰囲気づくりを

「通学路で顔見知りに体を触られた」「盗撮された」といった被害に遭っても、子ども自身は被害を受けたと感じていない場合もあります。子どもの話から大人が気づけるように、普段から話しやすい雰囲気づくりをしておくことはとても大事です。

●話は叱らずに聞きましょう
​大人が叱ってばかりだと、子どもは「言ったら叱られる」と思い、身の回りのことを報告しなくなります。まずは、どんな話でも叱らずに聞いた上で「どうしたら良かったのかな?」などと、子ども自身の気づきを促しましょう。

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宮田健二(みやたけんじ)さん

宮田健二(みやたけんじ)さん

元福岡県警察官。刑事や犯罪鑑識の経験を生かし、現在福岡県委嘱の「福岡県安全・安心まちづくりアドバイザー」として防犯教室や護身術講座の講師を務める。