子どもの偏食③

子どもの偏食③

小学生の偏食

食への意識が深まる時期。気負わず向き合って
子どもが成長し小学生になると食生活にも変化が出てきます。自己主張が強まり好みをはっきり表現するようになるため、特定の食材を避けたり、嫌がったりするシーンが増えることも。さらに、味覚の発達が進み、苦味や酸味の強い野菜に敏感になる傾向があります。
一方で、友達やメディアからの影響で食べものへの興味が広がり、新しい食材に挑戦する機会が増えるのもこの時期。学校でも生産者に直接話を聞く機会や、各地の地域の名産を使った給食を提供するといった食育へのとりくみが実施されており、こうした経験が食生活の幅を広げるきっかけとなることもあります。
多感なこの時期に偏食が続くとどうサポートすればよいか悩む方も多いものですが、改善は焦らずに。子どもが前向きに食と向き合える環境を作り、家庭や学校の経験を生かしながら少しずつ挑戦していくことが大切です。

小学生の偏食 アプローチ法

1. 食事の準備に参加してもらう
自分でかかわった料理は「食べてみよう」と思う傾向があります。子どもに食材選びや料理を手伝ってもらうと、食への興味を持ちやすくなります。

2. 栄養素の大切さを教える
学年が進むにつれ食材の役割や食べることの意味についての理解が進み、意欲が湧くことも。「にんじんには目を守るビタミンAがたくさんあるんだよ」「魚には頭の働きをよくするDHAやEPAが含まれているよ」など、ポジティブな具体例を挙げることで子どもの関心を引くと、食べる理由をイメージしやすくなります。

3. 体験を通じて食に興味を
絵本や図鑑を活用して食や食材についての知識を深めたり、家庭菜園で野菜を育て自分で収穫することで、食材への興味が湧きます。ポジティブな気持ちを育てましょう。

偏食対策レシピをご紹介!「小松菜ふりかけ」

【材料】子ども10食分
・小松菜…3束
・じゃこ…30g
・ごま油…大さじ1
・かつお節…2パック
・ごま…大さじ1
〈調味料A〉
・砂糖…小さじ1
・酒…大さじ1
・しょうゆ…大さじ1/2

【作り方】
1. 小松菜は1cmくらいの長さに刻む。葉の部分は細かく刻む。
2. フライパンにごま油を熱し、茎から炒め、色が鮮やかになったら、葉、じゃこを加えて炒める。
3. しんなりしてきたら、〈調味料A〉を加えて水分を飛ばすように炒める。
4. かつお節とごまを加え、混ぜたらできあがり!

★Point!
作り置き※して普段の食事にプラス!青菜を食べない子も「これなら食べる」の声多数。
※冷蔵庫に保存し、4〜5日程度で食べきりましょう。

profile

宮﨑 春香(みやざき はるか)さん

宮﨑 春香(みやざき はるか)さん

管理栄養士、離乳食アドバイザー。委託給食会社、薬局での勤務を経て、現在は子育てに奮闘しながら離乳食や幼児食について、Instagramやブログで配信。

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https://www.instagram.com/suzu_mama_recipe/