
子どもの偏食①
赤ちゃんの偏食との向き合い方
今回のタイトルを見て「赤ちゃんに偏食があると、ダメなのかな?」と、ドキッとした方もいるかもしれませんね。でも、偏食は多くの赤ちゃんに見られる自然な現象。過度に心配する必要はありません。
偏食は成長の一環であり、食材に対する慣れや発達段階が関係しています。例えば「離乳食の進め方が急だった」「特定の食感や味に敏感になった」といったことが影響して起こる場合もありますし、歯が生え始める時期や、体調不良の際に一時的に強まるケースもあります。
離乳食の大きな目的は、食べものに慣れること。母乳やミルクからも栄養を取っているので、あせらないこと、無理に食べさせないことが大切です。成長に伴って食べられるものも増えていくので、ぜひ、長い目で見守ってください。私の経験上、味付けを工夫して改善を試みる保護者が多い印象ですが、それよりもまず、下に挙げる「アプローチ法」を意識してみることがおすすめです。
赤ちゃんの偏食 アプローチ法

1. あせらず何度も繰り返し試す
赤ちゃんが新しい食べ物に慣れるまで、10〜15回以上かかることも。形や調理法を変えて何度も出してみましょう。毎日ではなく、少し日を置いてみて。
2. 食感や形状を工夫する
離乳食後期以降の場合、味だけでなく、柔らかすぎ、固すぎなど「食感」が嫌いな場合もあります。ペースト状にしたり、小さく切ったりするのも一案です。逆に、手づかみやかじり取りができる大きめサイズだと食べてくれることも!
3. 大人がおいしく食事する姿を見せる
家族がおいしそうに食べている様子を見せると、赤ちゃんが興味を示すことがよくあります。離乳期は大人と赤ちゃんの食事が別になることが多いと思いますが、ぜひ工夫して大人の食事の様子を見せてみましょう。テレビやおもちゃは集中をさまたげることもありますが、ぬいぐるみと一緒に食べると食事が進むことも。柔軟に工夫して!
偏食対策レシピをご紹介!「小松菜ポタージュ」

【材料】1食分
・小松菜(ゆでたもの)…10g
・たまねぎ…10g
・じゃがいも…20g
・粉ミルク…小さじ1(フォローアップミルクでも可)
・お湯…適量
【作り方】
1. 小松菜の葉の部分とたまねぎは柔らかくゆで、細かく刻むか、すりつぶす。
2. じゃがいもをゆでて、フォークなどでマッシュする。
3. 粉ミルクをお湯で溶き、(1)(2)を混ぜながら滑らかにする。
★Point!
じゃがいものほくほく感が小松菜の青臭さを和らげます。粉ミルクを加えることで栄養が強化でき、赤ちゃんにとって親しみのある味に!
profile

宮﨑 春香(みやざき はるか)さん
管理栄養士、離乳食アドバイザー。委託給食会社、薬局での勤務を経て、現在は子育てに奮闘しながら離乳食や幼児食について、Instagramやブログで配信。
Instagram
https://www.instagram.com/suzu_mama_recipe/