
子どもの偏食②
幼児期(1歳〜就学前)の偏食
好き嫌いは当たり前。長い目で見守って
自己主張が芽生える幼児期には、食事に対する好みが突然変わったり、同じ食べ物ばかり求めたりすることもしばしば。食べる量も日によって異なり、食べることより「遊びたい」「興味を引きたい」という欲求が優先されることも一般的です。なので、毎回同じ量を食べないことを心配する必要はありません。
また、この時期は味覚や嗅覚、食感に敏感なので、特定のにおいや食感を苦手に感じて食べない場合があります。特に野菜の青くささや繊維感を嫌う子が多いようです。無理に食べさせようとすると食事の時間がストレスになり、食べること自体を嫌いになってしまうこともあるので、まずは下のアプローチ法を参考に、子どもが興味を持てる工夫をしてみましょう。そのうち、年齢による味覚の変化やお友達の影響などから、自然と食べられるものが増えていきます。苦手なものが食べられるよう工夫はしつつも、焦らずに温かく見守り、少しずつ食の幅を広げていきましょう。
幼児期の偏食 アプローチ法

1. 食材を小さく切ったり、見た目を工夫してみる
スープやカレーに混ぜる、細かく刻んでハンバーグやお好み焼きに入れるなどすると、苦手な食材も食べやすいです。
2. 食事を楽しめる環境をつくる
食がテーマの絵本や調理前の食材にふれさせてみたり、一緒に料理してみるのも効果的。また、器や盛り付けを工夫してワクワク感を演出するのもおすすめ。
3. 食事のスケジュールを整える
食事とおやつの時間を規則正しく!しっかりおなかが空くと食べる意欲が湧きます。
4. 嫌いなものを排除しない
子どもが食べないものであっても排除せず、ほかの家族と同じように日常的に食卓に出すことが大切。ある日突然食べる気になることがあります。一口でも食べられたら、たくさんほめてあげてくださいね。
5. 一口分だけ盛ってみる
最初のハードルを下げてあげると、手を付けやすくなります。
偏食対策レシピをご紹介!「ひじきのサラダ」

【材料】大人2人、子ども2人分
・乾燥ひじき…大さじ2(約6g)
・にんじん…1/4本
・きゅうり…1本
・ごま油…小さじ1
・しょうゆ…小さじ1/2
・ツナ水煮…1缶(70g)
・コーン缶…30g
〈調味料A〉
・マヨネーズ…大さじ3
・めんつゆ(2倍濃縮)…大さじ1
・すりごま…大さじ1
【作り方】
1. ひじきは15分ほど水につけて戻しておく。にんじん、きゅうりは千切りにし、きゅうりは塩もみしてしばらくおいてから水気をしぼる。
2. フライパンにごま油を熱して、戻したひじきとにんじんを炒めてしょうゆで香り付けし、冷ましておく。
3. ボウルに〈調味料A〉を入れて混ぜ、(2)、絞ったきゅうり、ツナ缶、コーンを加えて和える。
★Point!
ひじきとにんじんを少量のごま油としょうゆで炒めることで、ひじきのにおいが消えて子どもも食べやすく!
profile

宮﨑 春香(みやざき はるか)さん
管理栄養士、離乳食アドバイザー。委託給食会社、薬局での勤務を経て、現在は子育てに奮闘しながら離乳食や幼児食について、Instagramやブログで配信。
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