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絵本の選び方① 絵本の記憶=自分が愛されていた記憶
絵本タイムは、子どもにとって大人に全身で構ってもらえる大切な時間。一緒に物語に入り込んで笑ったり悲しんだり。感情を分かち合う瞬間を積み重ねていくことで、子どもの中に「自分は愛されている」という安心感が形づくられます。その記憶は大人になっても心の引き出しに存在していて、生きる土台になってくれるものです。
今、さまざまな問題や悩みを抱える小中学生が増えていますが、そうした子どもたちの多くから感じるのが、幼少期の共感経験不足。ですから、小さい子どもたちには、ぜひ家庭で大人と一緒に絵本を読む時間を持ってほしいと思っています。
そう聞くと「じゃ、たくさん絵本を揃えなきゃ」と焦ってしまうかもしれませんが、その必要はありません。絵本は勉強ではなく遊びの道具。大切なのは冊数ではなく、その子自身が楽しんで読むことです。今月から3回に渡ってお伝えする記事を参考に、子どものための絵本選びに取り組んでみてくださいね。
たまには親以外の大人に選んでもらっても◎
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ごはんも、いつも似たようなものばかりじゃつまらないですよね。絵本だって同じ。たまには祖父母やおじ・おばなど、親以外の大人に絵本を選んでもらうのも一案です。いろんな人の視点や感覚が加わることで、子どもの世界がより広がりますよ。私は、周囲の大人に1000円ずつ渡して、「いいと思った本を買ってきて!」とお願いする方法をすすめています。
一人ひとりにあわせた絵本選びを
「みんながいいと言っているから」という理由ではなく「この子の環境や興味関心に合っているから」という視点で選ぶといいですよ。私の場合、自分と同じ2人姉妹のお話を描いた『ねえさんといもうと』という絵本に引き込まれ、何度も何度も読み返しました。
●おすすめの1冊
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『ねえさんといもうと』
世界的絵本作家ゾロトウによる、小さい女の子の成長物語。
文/シャーロット・ゾロトウ
絵・訳/酒井 駒子
あすなろ書房
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芳野 仁子(よしの のりこ)さん
子どもの本とおもちゃの専門店「からすのほんや」店主。小学生向けフリースクールやキッズスクールも運営。一般社団法人 家庭教育研究機構代表理事。