毎日使用するパソコン周辺機器 意外と汚れてる?
コロナ禍によるデジタル化の加速で、パソコン周辺機器は日常生活に欠かせないものとなりました。意外に見過ごされがちなのが、これらの機器の清掃です。どの程度汚れているのか、商品検査センター「りんご館」で調査をしてみました。
【調査①】3つのキーボード・マウス・スマートフォンの汚れを測定し、拭き取り清掃後と比較しました
●実験に使用したもの
■ATP測定器(※1)
※1 ATP(アデノシン三リン酸)は生物のエネルギーの元であり、肉や魚、野菜などの食べ物や人の汗、細菌などに含まれる物質です。ATP測定器は、ATPを汚れの指標とし目に見えない汚れを数値化します。数値が高いほど汚れています。
■キーボードA・B・C
枠の部分を拭き取り、汚れ具合を測定しました。
■マウスA・B・C
■スマートフォンA・B・C
■消毒用アルコール
●調査概要
キーボード、マウスの表面、スマートフォンの液晶画面の汚れを綿棒で拭き取り、試薬と反応させてATP測定器で測定。次に、消毒用アルコールで拭き取り清掃を行い、再度測定し、清掃前後を比較しました。
●調査結果
キーボード、マウス、スマートフォンのすべてにおいて、汚れが見られました。しかし、アルコールで拭き取り清掃を行うと、清掃前の1/10程度にまで減少しました。ちなみに、洗浄していない手のATP測定値は4,000~9,000程度です。
【調査②】パソコン周辺機器がどの程度の期間で汚れるかを測定しました
●調査概要
調査①で消毒用アルコールを用いて拭き取り清掃した後、キーボード・マウス・スマートフォンを通常通り使用し、測定値の経過を調べました。
●調査結果
毎日使用することで、汚れは徐々に蓄積し、使用10日目で拭き取り清掃後の6~8倍の汚れ具合となりました。特にキーボードは、拭き取り清掃前と同じ程度汚れていました。
まとめ
私たちが普段使うパソコン周辺機器は、直接手で触れることが多く、汚れが蓄積しやすいため、定期的な清掃が必要です。市販の消毒用アルコール(※2)を柔らかい布に吹きつけて軽く拭き取る方法が効果的です。清掃の際には、手が荒れないように、使い捨て手袋の着用をおすすめします。また清掃を行う前に、必ずパソコン本体の電源を切り、ケーブル類はすべて取り外してください。
※2 アルコール濃度の高いものは使用できません。アルコール濃度が70~80%程度のものをお使いください。
機器のお手入れQ&A
Q. 水で濡らした布で掃除しても大丈夫?
A. パソコン周辺機器には精密機械が多いため、水分を多く含むものを使った清掃は故障の原因となる可能性があります。揮発性の高い消毒用アルコールを用いるようにしましょう。その際、消毒用アルコールを直接機器にスプレーしたりこぼしたりしないようご注意ください。
Q. スマートフォンのお手入れは?
A. 液晶画面を傷付けないよう表面の塵をマイクロファイバークロスで取り除いた後、専用のアルコールシートなどで拭き取ってください。レンズや接続端子はカメラ用のブロアー(※3)で優しく風を当てて埃を取り除くと良いでしょう。
※3 空気を吹き出してレンズの塵などを取り除く道具。
施設情報
エフコープ商品検査センター「りんご館」
エフコープ商品検査センター「りんご館」では、生産者や取引先、エフコープで確認した商品基準や商品仕様書などの約束ごとが守られているか検査を通じて検証しています。安心して利用できる商品をお届けするために、さまざまな角度から検査を行っています。
◎商品検査センターについて、詳しくはこちらから
https://www.fcoop.or.jp/product/product_inspection/