vol.14 寝る子は育つ

vol.14 寝る子は育つ

絵本の紹介でお馴染み「からすのほんや」店主 からすちゃんと嘉麻市在住のイラストレーター maruikoちゃんの「むかし子どもだったあなたへ」


フリースクール「みんなのおうち」の子どもたちが教えてくれる、子どもとのくらしのヒントを、スクール代表のからすちゃんと一児のママmaruikoちゃんがお届けします。


今回は、前回の不登校の子どもたちに、私がいつもお話しする「3つのお願い」の続きのおはなし。


不登校の子どもたちの中には、起床・就寝時刻が大きくずれている子を見かけます。特に「入眠困難」と言われる状態の子どもに、よく出会います。ほとんどのご家庭で、「早く寝なさい」「早く起きなさい」と声掛けしていらっしゃるのではないでしょうか?子どもの側も、早寝早起きは大切だと認識はしているのですが、なかなか上手くいかないのだと話してくれます。では、どうしたらいいのでしょうか? ポイントは3つ。良かったら試してみてくださいね。


ご家庭ごとにさまざまな環境の違いがあるので、一概には言えませんが、睡眠改善をしようとする時は、まず「早く起きなさい」だけを伝えるようにしましょう。そして、起床時刻を平日も週末も同じにして、子どもに規則性・習慣性を持たせることが大切です。

次に、眠くなってから就床(お布団に入ること)するようにしましょう。眠くないのにお布団に入ってしまうことが毎日続くと、「お布団に入る=眠れない」となってしまいがちです。眠くなるまで部屋を暗くして、手元灯などやさしい明かりの中で本を読むなど、静かに過ごすのも良いかもしれません。


最後は、「睡眠は昼間の活動に影響される」ということを意識して生活することが大切です。夜の連続した長い睡眠は、とても大事なこと。ところが、不登校の子どもたちとお話すると、午前中に二度寝をしていたり、長時間のお昼寝をしていたり、夕方に仮眠をしているということをよく耳にします。その結果、朝早く目が覚めてしまったり、お布団に入ってもいつまでも眠れなかったりするわけです。昼間におひさまの光を浴び、体を動かすことで、少しずつ日々のリズムが整ってくることでしょう。特別な運動などでなくても、この時期だったら、庭の掃き掃除や草取りなどでも、充分体を動かせます。


心と体の健康維持に必要な睡眠。たしかに、昔から「寝る子は育つ」と言いますものね。不登校でもそうでなくても、質の良い眠りは、生活の質も向上させてくれます。まずはできることからひとつずつ取り組んでもらえるといいなと思っています。


おまじないカード(A6サイズ)

card.pdf (1.81 MB)

profile

芳野仁子(よしののりこ)さん

嘉麻市生まれ。子どもの本とおもちゃの専門店「からすのほんや」店主。雑誌や新聞で絵本や子育てに関するコラムを執筆するほか、子育てに関する講座の講師も務める。
小学生対象のフリースクール「みんなのおうち」、考える力を楽しく養うキッズスクール「ひみつの国語塾」を運営。「一般社団法人 家庭教育研究機構」代表理事。
からすのほんやホームページ
http://karasubook.com/


maruikoさん

イラストレーター。福岡県嘉麻市出身・在住。展覧会などで作品を発表する他、さまざまな媒体のイラストやデザインを手がける。山に囲まれた小さな住宅街の小さな家で日々暮らしている。まるやまももこ名義で音楽活動も行っている。2015年に息子が生まれ現在子育て中。
ホームページ:
https://marumomo48.wixsite.com/maruiko

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