ベストショットを逃さない! 子どもの写真の上手な撮り方 第3話:構図や撮り方の工夫

ベストショットを逃さない! 子どもの写真の上手な撮り方 第3話:構図や撮り方の工夫

子どもの写真を上手に撮るためのいろいろなコツを、福岡で活躍するフォトグラファー・音𣷓潤一(おとなぎじゅんいち)さんにお聞きしています。第1話では記念撮影の方法を、第2話では赤ちゃんのベストショットの撮り方を教えていただきました。今回は背景の上手な生かし方や、光をうまく利用した撮影の方法についてご紹介します。

背景の建物と子どもの両方を生かして撮るには


建物をバックに子どもを撮影する時、建物も子どもも両方生かせる上手な方法はありますか。

音𣷓さん:
「みなさんがよくやりがちなのが、上記の写真のように建物のすぐ前に子どもを立たせてシャッターをきること。でも、そうすると、建物の一部分しか入らないんです。建物の詳細がリアルに映りすぎて雰囲気も出ません。

下記の図のように建物と子どもの距離をあけて、子どもをカメラに近い位置に立たせるようにすれば、両方バッチリ撮ることができます!」

背景を決めてスタンバイしておく


音𣷓さん:
「背景を生かしながら、子どもが遊んだり、運動したりしている時の写真を撮る場合は、あらかじめ構図を決めておくことも大切です。
子どもの動きを追いかけて撮影しようとすると、なかなかピントが合わなくて難しいからです。

例えば、遊具も一緒に撮るなら、先に背景にその遊具をどれくらい入れるかを考えてカメラを構えておいて、子どもを遊ばせながらシャッターをきっていきます。また、跳び箱の写真のように、『この瞬間が撮りたい!』という場所に、先にピントを合わせておくといいですね。そして、できるだけ連写モードで撮影した方がいい写真が撮れる確率も高くなりますね」

背景にあえて余白を作ると印象的に


音𣷓さん:
「子どもの姿をより際立たせたい時は、この写真のように、背景に何も入れずにあえて余白をもうけると、プロっぽく(笑)、より印象的な1枚に仕上がります。真っ白な壁でなくても、面白い絵や造形的なデザインの壁などを背景に、ぜひトライしてみてほしいテクニックのひとつです」

背景を生かしながら、子どもを中心からずらして撮る


音𣷓さん:
「背景をより効果的に見せる方法として、子どもを背景の中心から若干ずらしてみるのもおすすめです。上の写真は、子どもをやや右側に置き、参道の白い道をより印象的に生かしました。下は、背景に左側のおもちゃの棚を入れて部屋の雰囲気を出したかったので、こちらも子どもを右側に寄せています」

暗い中で、部分的な光を上手に利用して撮る


最後に、写真のテクニックとして、光の効果的な使い方をぜひ教えてください。

音𣷓さん:
「光の使い方次第で写真の雰囲気は大きく変わります。一般的に、暗い場所で撮影する際はみなさん、ストロボを使いがちですが、ストロボを使うとすべてが鮮明に映りすぎてしまって、逆に雰囲気を損ねることもあるんです。

ですから、例えば子どもの表情をクローズアップさせたい時などは、あえてストロボは使わずに、明かりを消した暗い場所で、携帯やスタンド、キャンドルの光のみで撮ってみてください。周りが暗い分、その表情がくっきりと鮮明になって、温かいムードのある写真になると思います。
最近のカメラは、暗い場所では自動的にストロボが発光してしまうので、必ずオフにしておきましょう」

逆光を利用するとドラマチックな1枚に


音𣷓さん:
「屋外で自然光を利用して撮る場合も、普通は被写体に太陽の光をあてる『順光』で撮ると思いますが、こんなふうに、太陽の光に向けてカメラを構える『逆光』での撮影にもぜひチャレンジを。光が強すぎると背景が真っ白にとんでしまいますが、夕暮れ時などの柔らかい光なら、何気ない風景の中での写真もドラマチックに収めることができます」

プロに教わる写真術、参考になりましたか?クリスマス、お正月とイベントが増えるこれからの季節、基本となるコツやテクニックを押さえておけば、さらに素敵な写真が撮れるはずです。ぜひチャレンジしてみてください!

profile

音𣷓潤一(おとなぎじゅんいち)さん

音𣷓潤一(おとなぎじゅんいち)さん

フォトグラファー。写真スタジオ「Photo Nagi」代表。ブライダル撮影をはじめ、広告や雑誌などの撮影を行う他、福岡市中央区のスタジオにて子どもや家族の記念写真なども幅広く手がける。子どもの絶妙な表情やシーンを捉えた、やわらかい空気感のある写真に定評がある。

・写真スタジオ「Photo Nagi」
 http://www.photonagi.com