おかたづけができる子に!片付ける力の育て方③ 思いやりを育む「片付け」編

おかたづけができる子に!片付ける力の育て方③ 思いやりを育む「片付け」編

整理収納アドバイザーの里舘友子(さとだてともこ)さんに伺う、子どもの片付ける力の育て方。
ラストの今回は、整理や収納するだけではない、子どもの思いやりの心を育てる片付けについて教えていただきました。

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思いやりを育む「片付け」

リビングなど家族の共有スペースの片付けは、どのようにしていますか? 特に子どもが小さいうちは、リビングで遊びも勉強もすることが多く、物が集中しがち。でも、リビングはみんなで使う場所です。親が一人で片付ける必要はありません。みんなできれいにすることを教えましょう。
リビングの片付けを促すときには、「おもちゃを放置していたら、誰かが踏んでケガするかもしれないね」「ソファに物があったら、みんなで座ってくつろげないね」など、「片付けないと他の人にどんなことが起こるのか」を伝えてください。そうすることで、人を思いやる心を育むことにもつながります。
また、みんなが使う場所は、掃除もみんなで行いましょう。例えば、トイレ。自分で掃除をしてみて初めて「こんなところが汚れるんだ」と気が付いたり、「みんなに嫌な思いをさせないように使おう」と思うようになったりします。すると、使い方に気を付けますし、汚したら自分できれいにして出てくるようになりますよ。

リビングの片付け方

リビングには「みんなが使うものだけ置く」と決めるのが一番。しかし難しい場合は、リビングに引き出しやボックスなど、家族の荷物を置く場所を一人1カ所決めましょう。自分の置き場に物が収まらなくなったら整理をして、あふれた分は自分の部屋に持ち帰るか、処分することをルール化して。親も含め、自分の物は自分で管理するようにしましょう。


親御さんの中には、「自分が片付けられないから子どもに教えられない」という方もいるかもしれませんが、片付けは訓練でできるようになります。「お母さんも苦手だから一緒に片付けよう!」と子どもに声を掛け、第1回で紹介した「整理」から始めてください。その際には、お子さんにぜひ笑顔で片付ける姿を見せて。引き出し1つでも片付けば、自信がつきますよ。

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里舘友子(さとだてともこ)さん

里舘友子(さとだてともこ)さん

ハウスキーピングSan代表。
整理収納アドバイザー。
専門家として延べ3,800軒以上の家庭で、整理収納のサービスやアドバイスに携わる。