教えて!ふくここ先生のCo 育て相談室「慌ただしい年末、のんびり過ごす子どもにイライラした時は…」

教えて!ふくここ先生のCo 育て相談室「慌ただしい年末、のんびり過ごす子どもにイライラした時は…」

大好きな福岡で、幸せな親子が増えることを願い子育て中のママやパパ、子どもたちをサポートしている「NPOふくおか子どものこころサポート研究所」(通称・ふくここ)に所属する公認心理師、臨床心理士、保健師がお届けする子育てコラム。子どもたちの心の変化や子育ての困りごとに役立つヒントをお伝えします!

慌ただしい年末 のんびり過ごす子どもにイライラした時は…

年末年始はクリスマスやお正月と、お子さんと一緒に楽しめるイベントも多い時期!でも、その準備や片付け、その上、年末の大掃除まで…となると、1人では大変ですよね。のんびりする家族にイライラする…なんてことも。今回は、そんな時期を心穏やかに過ごすためのヒントをお届けします。

子どもと一緒に取り組むためのひと工夫「アイ(I)メッセージ法」

自分は忙しくしているのに、子どもたちはテレビを見たりゲームをしたりしてダラダラ。そんな姿を目にすると、「少しは手伝ってほしいのに」と、イライラすることもありますよね。

ですが、「(あなたたちは)ゆっくりできていいよね」と嫌味たっぷりに言っても、子どもたちは動きません。なぜなら、片付いていない状態でも子どもたちはそれほど困っていないからです。

そんな時は、自分を主語にして気持ちを伝える「アイ(I)メッセージ法」がおすすめです。「お掃除を一緒にしてくれると早く終わるから、(ママは)うれしいな」と伝えると、子どもから何かしらの反応があるはず。それが「えー、今?」という返事だったとしても、子どもと話し合えるチャンスです。


●手伝えない子どもの理由を知ろう
もしすぐには手伝えないと言われたとしても、子どもなりの“理由”がきっとあるはずです。例えば、お友だちと先約があったり、ゲームの途中でタイミングが悪かったり…。大人からすると、そんなこと?と思うような理由だったとしても、裏を返せば、「今すぐでなければ手伝えるよ」という意味かもしれません。

また、手伝いを頼む時は「ブロックをこの箱に入れて」など、具体的にしてほしいことを伝えてみてください。

「いつ」「何を」「どのくらいの時間」ならできるのかを、子どもの都合も聞きながら話し合いましょう。さらに、「その後のお楽しみ」もあると、子どもも楽しく取り組めるはずです。

行動の見通しが明確になると、子どももやる気が湧き、大人もイライラせずに待つことができます。例えば、掃除が終わったら「おいしいおやつを食べられる」「お手伝いしたらお小遣いがもらえる」などの計画もいいでしょう。「子どもをお金で動かすの?」と思われがちですが、家庭で報酬を得る経験は社会体験の一つ。また、お手伝いをしたくなる動機づけにもなります。


●考え方もやわらかく

最後に、 「年末までにこれもあれもしなければ」と思い込んでいませんか? 大掃除をしなくても気持ちよく新年を迎えられるような工夫をするなど、考え方を修正するだけでもラクになることがあります。「ねばならない思考」を少し手放して、家族と過ごす「今この時」を大切にしてくださいね。

今回担当したふくここ先生は…
川合 瑞穂(保健師)

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ふくおか子どものこころサポート研究所

ふくおか子どものこころサポート研究所

大好きな福岡で、幸せな親子が増えることを願いサポートしている専門家(公認心理師、臨床心理士、社会福祉士、保健師、絵本専門士、ヨガインストラクター)チームです。

●Instagramはこちら
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