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小さなお子さんへの読み聞かせに!『こぶたのプーちゃん』
書店「からすのほんや」店主・からすちゃんが選ぶ、子どもと、本と③
今回紹介する『こぶたのプーちゃん』は、小さなお子さんがいる方におすすめの一冊です。
こぶたのプーちゃんは、なかなかのいたずらっ子。
プーちゃんは、お散歩の途中、ぬかるみに飛び込んで、べちょべちょの泥だらけ。その姿を見たヤギさんは「どろんこおばけだー」と逃げていきます。
付いた泥も乾かないうちに、今度は干し草の山にダイブ。その姿を見た牛は「もじゃもじゃおばけだー」と逃げだします。
誰が見てもプーちゃんだとわからなくなっているのに、お母さんはあっさりと見つけてしまいます。なぜなら…
私は、あるお母さんにこの本をプレゼントしました。赤ちゃんのいるお母さんではなくて、成人したお子さんのいらっしゃるママに。そのときに添えたメッセージです。
「子どもが大きくなっても、親としての悩みや心配は尽きませんね。もしかしたら、子どもが大きくなればなるほど、わかってあげられないもどかしさを感じるのかもしれません。このあいだ電話でお話しした時、『子どもとのこれまでの時間のすべてが、間違っていたのかもしれない。自分が悪かったのかもしれない…』とご自身を責めていらっしゃるように感じました。
親というものは、子育ての日々の中で、この『プーちゃんのしっぽ』を見つけていくのだと私は思います。私はこの絵本を読んだとき、あなたの顔が浮かび、涙が出てしまいました。これまで懸命に子育てしてきたんですもの。あなたとお子さんをつなぐ何かが必ずあるって思うんです。だからどうか、いたずらっ子のプーちゃんを穏やかに見守るお母さんのように、おおらかでいてくださいね」。
絵本に出会うのは、何歳でもいいのではないでしょうか? おばさんになっても、おばあちゃんになっても、ねっ。
今回ご紹介した本
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『こぶたのプーちゃん』
文:本田いづみ/絵:さとう あや
福音館書店
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芳野仁子(よしののりこ)さん
子どもの本とおもちゃの専門店「からすのほんや」店主。雑誌や新聞で絵本や子育てに関するコラムを執筆するほか、子育てに関する講座の講師も務める。
小学生対象のフリースクール「みんなのおうち」、考える力を楽しく養うキッズスクール「ひみつの国語塾」を運営。「一般社団法人 家庭教育研究機構」代表理事。
からすのほんやホームページ
http://karasubook.com/