
【プレゼント企画あり】84歳のまどさんからのメッセージ『まどさんからの手紙 こどもたちへ』
書店「からすのほんや」店主・からすちゃんが選ぶ、子どもと、本と(57)
以前読んだ本を数年後に読み返すと、違う感じ方をすることがあります。それって、読書の醍醐味。この作品もそんな一冊。
童謡「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」の歌詞でも有名な、詩人のまど・みちおさんは、山口県の徳山小学校のご出身だそうです。まどさんが84歳の時に、その小学校の子どもたちから手紙が届き、お返事を書いたとのこと。そのお手紙が一冊の本になったものです。
まどさんが、子どもたちに伝えたい大切なことを、子どもたちにわかるような優しい言葉で、語りかけるように綴られています。
「まいにち まいにち げんきいっぱいに たのしく がんばってください」
10年前の私は、この一文を目にした時、正直に言うと「毎日、元気いっぱいって難しいなぁ」とか「楽しくない日もあるんだよなぁ」なんて考えていました。
10年が過ぎ、老眼で読みたい本も一気に読めなくなったり、階段を上ると息切れするようになってくると、感じ方に変化が出てきました。
これは子どもたちへのメッセージなのだろうか? もしかすると、子どもたちの周りにいる私たちへのメッセージでもあるのかもしれない。そんなことを考えるようになりました。
あの言葉は、もしかするとこういうことだったのかな?
「まいにち まいにち 命いっぱいに 幸せに 存在していてください」
「周囲の大人は、そういう気持ちで子どもたちと接しているかな?」
「私たちは、子どもたちに手渡す未来を、より良いものにする努力を怠ってはいないか?」
「まだ、できることがあるはずだよ。」
まどさんが、そう語りかけてくるような気がします。
さぁ、この本を手に取ってみてください。
あなたはどんな感じ方をするのでしょう?
ぜひ、聞いてみたいな。
今回ご紹介した本

『まどさんからの手紙 こどもたちへ』
文:まど・みちお
絵:ささめや ゆき
講談社
★★今回ご紹介した本をプレゼントします★★
今回ご紹介した『まどさんからの手紙 こどもたちへ』を抽選で3名様にプレゼントします!
ご希望の方は下記応募フォームをクリック! たくさんのご応募お待ちしています。
応募締め切り:2025年10月31日(金)23:59
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芳野仁子(よしののりこ)さん
子どもの本とおもちゃの専門店「からすのほんや」店主。雑誌や新聞で絵本や子育てに関するコラムを執筆するほか、子育てに関する講座の講師も務める。
小学生対象のフリースクール「みんなのおうち」、考える力を楽しく養うキッズスクール「ひみつの国語塾」を運営。「一般社団法人 家庭教育研究機構」代表理事。
からすのほんやホームページ
http://karasubook.com/