【プレゼント企画あり】絵本を読み合う素晴らしさを感じられる至極の一冊『こすずめのぼうけん』

【プレゼント企画あり】絵本を読み合う素晴らしさを感じられる至極の一冊『こすずめのぼうけん』

書店「からすのほんや」店主・からすちゃんが選ぶ、子どもと、本と(62)


春になると、小鳥さんたちが朝からにぎやかに鳴きはじめますよね。幼稚園の送迎バスを待つ子どもたちの様子や、新しいランドセルをカタカタ揺らしながら走って行く姿を目にする時季が近づいてきました。

この春、新しい世界へ飛び出す子どもたちと、その姿を温かく見守ってくださっているご家族のみなさんに、ご紹介したい絵本です。

キヅタのつるの中にある巣に住むこすずめとお母さん。ある日、お母さんは時期を察し、わが子に飛び方を丁寧に教えます。巣から石垣まで飛べたら練習はおしまい、と言われたのに、こすずめはもっと遠くへ、世界中を見ることができる、とひとり飛び出します。

飛び続けていると、だんだん羽が痛くなって、こすずめは休みたいと思いました。楡の木にある小枝でできた巣を見つけ、カラスにお願いしますが、断られます。理由は「仲間じゃないから」。同じように、ハトにも、フクロウにも、カモにも断られます。

次第に、辺りは暗くなり始め、もう飛ぶことのできないこすずめは、地面の上を歩いて行きます。すると暗がりの向こうの方から、誰かがやってきます。さぁ、どうなるのでしょう?

出会う鳥たちに、自分と同じように鳴けるかどうか確かめられた時、「いいえ、ぼく、ちゅん、ちゅん、ちゅんってきり いえないんです。」と何度も答えるこすずめの言葉に、どうか誰か、この子を助けてあげてほしいと願い、胸が締めつけられます。

最後の、お母さんの羽根の下で眠るこすずめの姿を見ると、自分まで温かく柔らかい羽根に包まれているような、安心感で満たされる、素敵な作品です。

初めての環境に飛び出す子どもたちは、戻る場所がある安心感が、外の世界での力をくれることがあることでしょう。それを見守る切ない親の気持ちも、親であるあなた自身もそのままに、すずめのお母さんの羽根が、柔らかく包んでくれるようです。

「絵本を読み合うこと」
その素晴らしさを感じられる、至極の一冊。
今回で、わたしからの絵本のご紹介は最後になりますが、これからも読み合う時間を通じて、あっという間に過ぎてしまうお子さまとの思い出の日々を、温かく豊かなものにしていただけますと幸いです。

今回ご紹介した本

『こすずめのぼうけん』
作:ルース・エインズワース
絵:堀内 誠一
訳:石井 桃子
福音館書店

★★今回ご紹介した本をプレゼントします★★
今回ご紹介した『こすずめのぼうけん』を抽選で3名様にプレゼントします!
ご希望の方は下記応募フォームをクリック! たくさんのご応募お待ちしています。
応募締め切り:2026年3月31日(火)23:59

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芳野仁子(よしののりこ)さん

芳野仁子(よしののりこ)さん

子どもの本とおもちゃの専門店「からすのほんや」店主。雑誌や新聞で絵本や子育てに関するコラムを執筆するほか、子育てに関する講座の講師も務める。
小学生対象のフリースクール「みんなのおうち」、考える力を楽しく養うキッズスクール「ひみつの国語塾」を運営。「一般社団法人 家庭教育研究機構」代表理事。
からすのほんやホームページ
http://karasubook.com/

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