親子で考える防犯 第2話:泥棒を防ぐ音と光と時間

親子で考える防犯 第2話:泥棒を防ぐ音と光と時間

第1話に引き続き、空き巣などの侵入者を防ぐポイントを、警察OBで「福岡県安全・安心まちづくりアドバイザー」の宮田健二(みやたけんじ)さんに聞きました。

侵入者が嫌がる3要素

宮田さん:
「防犯の第一はまず戸締まりをしっかりすることが第一。ですが、泥棒などを近づけないようにする工夫もしておきましょう。
泥棒が『この家はやめておこう』と思わせる3つのポイントがあります」



◎まずは音


宮田さん:
「泥棒は見つからないようにするために、物音や足音がしそうなところを避けます。砂利などを庭に敷くだけでも住宅への侵入を防ぐ効果大です。



◎次に光


宮田さん:
「明るいところは近所の目につきやすいので、泥棒は嫌がります。家の中に暗くて死角となる場所はないか確認してみてください。その箇所にセンサーライトを設置すると、抑止力となります。



◎最後は時間


宮田さん:
「家屋侵入に5分以上掛かると、泥棒はその家をあきらめる傾向にあります。ドアの鍵を増やしたり、窓に防犯フィルムを貼ったりするなどの処置をしておくのもいいでしょう」。

ポイント①家の戸に南京錠は避けましょう


宮田さん:
「前述のように『鍵を増やす』となると、取り付けが簡単な『南京錠』を付けようと考える人も多いです。しかし、南京錠で鍵を閉めていると、すなわち『今、家の中は留守ですよ』と泥棒に教えるようなもの。『留守なら少々時間が掛かってもいいか』と泥棒は腰を据えて開錠しようとします。南京錠は、家屋の出入り口には使用しないようにしましょう」。

ポイント②網入りガラスも要注意


宮田さん:
「アパートやマンションなどに多い『網入りガラス』。このガラスの目的は延焼防止をはじめとする『防災用』であって防犯用のものではありません。窓ガラスの鍵付近の部分を割って開錠すれば簡単に窓を開けられてしまいます。しかも、破片が飛び散りにくく割れる音が小さいので泥棒には好都合。普通のガラスよりは強固ですが、『網入りガラスだから大丈夫』と安心することはできません」。

音と光と時間を意識して、自宅でできる防犯対策を考えてみましょう。第3話では、より具体的な「カンタン防犯テクニック集」を紹介します。

profile

宮田健二(みやたけんじ)さん

宮田健二(みやたけんじ)さん

元福岡県警察官。刑事や犯罪鑑識の経験を生かし、現在福岡県委嘱の「福岡県安全・安心まちづくりアドバイザー」として防犯教室や護身術講座の講師を務める。