
はじめてみませんか? グリーンカーテン② 実際に作ってみよう
グリーンカーテンは、緑の植物を垂直面に設置して作るカーテンです。美しい緑に癒やされるのはもちろん、エコ活動につながるさまざまなメリットもあり、持続可能な生活環境を促進する要素といえます。ここでは実際にグリーンカーテンを始めるコツや管理方法などをご紹介します。
★グリーンカーテンの効果や適した植物についてはこちらをチェック!
準備するもの

どうやって作るの?
1. まずは場所を決めよう!
おすすめは窓。建物の外壁や窓に取り付けると夏の日差しを遮り、建物内の気温を下げることにつながるため、冷房のエネルギー使用量を削減することができます。

2. 苗を植えよう!
苗の種類によって植える時期は異なります。まずは植える前に確認しましょう。炎天下を避けた曇りの日か夕方に植え付けるのがおすすめです。土と苗の間に隙間ができないように植え付けし、少しずつ水を与えて苗が浮いてこないかなど様子を見ましょう。

3. ネットを取り付けよう!
2階のフェンスや手すり、壁に取り付けたフックや金具などにネットの上部をしっかり結びます。ネットの下部は、石やブロックなどの重し、地面に打ち込んだ金具などを利用して固定。ネットは地面に対して垂直ではなく、70度くらいの角度を付けて設置すると全体によく日光が当たります。
集合住宅の場合は、床と屋根の間に2本の突っ張り棒を立て、ネットを設置しましょう。

*集合住宅では、グリーンカーテンが禁止されている場合もありますので、事前に管理規約などを確認するようにしてください。
*どちらも高所での作業になる場合は、気をつけて作業をしてください。
管理はどうすればいいの?
1. 水やりと肥料
プランターの土は畑や花壇と比べて乾きが早いので、植え付け後は毎朝の水やりを日課にしましょう。
植え付け時に肥料を与え、生長してから追肥を行うのが一般的です。

2. 剪定(せんてい)と収穫
つる性の植物は、メインの「主枝(しゅし)」「親づる」と、その脇から「側枝(そくし)」「子づる」が伸びます。生長にあわせて、随時ネットに誘引しましょう。「側枝」を切らずに伸ばすと花や実が小さくなりますが、葉を生い茂らせたいときは神経質にならなくてOK!
植物によっては、茎の先端をカットする摘芯を行うと、葉がより茂ってカーテンの効果が高まります。

3. 病害虫のチェック
葉に白い粉のようなものが付く「うどんこ病」や、褐色の斑点が出る「褐斑病」などがあります。「アブラムシ」「ハダニ」などの害虫が付く場合もあるので、こまめに観察をして早めに対処しましょう。生育環境によっては、さまざまな病気や害虫に侵されることがあるので気を付けましょう。
グリーンカーテンは葉が混み合いやすいので、伸びすぎたところはカットして通気性をよくするなどの予防も大切です。
4. 台風の対策
風が接近しているときは、プランターを石などの重しでしっかりと固定しましょう。ネットの状態も確認し、収穫ができそうな実は、早めに摘んでおきましょう。
台風が過ぎた後はグリーンカーテンを点検! 植物の傷んだ部分をカットしたり、誘引がずれていないか確認し、補修が必要なものについては早めに対応しましょう。
◉植物が大きく生長していない場合

◉植物が生長していたり、ネットが外せない場合

5. 片付けと土の再利用
グリーンカーテンが不要になったときは、放置せずに片付けましょう。茎や葉などは、ごみ収集に出すか、たい肥に利用。プランターの土は、根やごみを取り除き、日光消毒をしてから土壌改良材を混ぜると、ほかの植物の植え付けが可能になります。また、翌年のグリーンカーテンに再利用できます。
ちなみに、同じ科の植物を続けて植えると連作障害が起こり、植物の生育が悪くなるため前年の土を使用する際は違う科の植物を選びましょう。同じ科の植物を育てたい場合は、新しい土を用意するか、前年の土を数年置いてから使用しましょう。
*植物の種類によって管理方法は異なります。
