【田川市】“炭坑節”のふるさと、石炭・歴史博物館&石炭記念公園へ
今回、チアちゃん・デイズくんと一緒にお邪魔したのは、「月が出た出た、月が出た、あヨイヨイ♪」でおなじみ“炭坑節”の生まれ故郷・田川。石炭について学べるユニークなミュージアム「田川市石炭・歴史博物館」と、二本煙突&竪坑櫓(たてこうやぐら)が目印の「石炭記念公園」の見どころをご紹介します!
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【目次】
●月がぁ〜出た出た♪「炭坑節」の故郷
●“石炭”がテーマの博物館へ
・1階第一展示室・炭坑を知る
・屋外展示場&復元炭坑住宅
・VRで地下へ潜り、採炭現場をバーチャル体験
・2階・山本作兵衛さんの炭坑記録画を鑑賞
●「石炭記念公園」をおさんぽ
●広場や遊具、SLもある!
●施設詳細・アクセス
月がぁ〜出た出た♪「炭坑節」の故郷
かつて多くの炭坑が稼働し、日本一の石炭産出量を誇った福岡県筑豊地方。田川市の「石炭記念公園」は、その中でも最大級の規模の炭坑があった「三井田川鉱業所」跡地に整備された、市営の憩いのスポットです。
明治時代に作られた鉄製の赤い伊田竪坑櫓(左)と二本煙突
園内にそびえる高さ約28メートルの「伊田竪坑櫓」と、高さ45.45メートルの「伊田竪坑第一・第二煙突」は、炭都・田川のランドマーク。“ヤマ”(炭坑)の様子を伝える産業遺産として、今に残っています。
田川にはもう一つ、当時の様子を今に残す貴重な遺産があります。盆踊りの歌としておなじみとなった“炭坑節”です!
炭坑節は田川で生まれ、三池炭坑などの県内、そして全国へと広がったのだそう。園の入口には「炭坑節発祥の地」の碑と、炭坑節の歌詞を刻んだ石碑も立っています。
煙突を眺めるように立つ「炭坑夫之像」
近くには、仕事を終えて帰途につくヤマの夫婦の姿を彫った「炭坑夫之像」もあります。像のモデルとなった当時の人たちは、ここでどんなくらしを営んでいたのでしょう?
興味がわいたところで、公園内にある「田川市石炭・歴史博物館」に向かってみましょう!
“石炭”がテーマの博物館へ
田川市石炭・歴史博物館は、名前の通り、石炭と郷土の歴史について知ることができる市営ミュージアム。館内には実際に炭坑で使用されていた道具など、石炭関連資料約1万5千点のほか、地域の貴重な考古・歴史資料も収蔵・展示されています。
山笠も見学できる博物館ロビー
受付でチケットを購入したら、1階にある第一展示室から巡ってみましょう!
●1階第一展示室・炭坑を知る
1階の第一展示室では、模型や実際に使われていた道具、パネルなどの展示を通し、石炭と三井田川鉱業所について知ることができます。
1983年に前身の「田川市石炭資料館」が開館する前、炭坑にまつわる資料を残そうとする動きがあったそう。さらに、初代館長を始め、三井田川鉱業所の現場を知るOBが展示づくりに携わっていることもあり、どの展示もリアル! 見応えのある内容になっています。
炭坑での作業を再現するジオラマもありました! 石炭が手掘りされていた明治時代から、機械化が進んだ昭和初期までの採炭方法が分かるようになっています。
女性も炭坑で働いていた時代の、手掘り採炭の様子
坑道も人形も本物さながらの迫力で、炭坑のことをぼんやりとしか知らない人も、より鮮明にイメージできるようになりますよ。
石炭の実物や、旧三井田川鉱業所の模型もありました。
石炭記念公園は、昔はこんな姿だったのですね。今、どこに何ができているか、残っている建造物があるかなど、比べてみるのも楽しそうです♪
●屋外展示場&復元炭坑住宅
第一展示室から出入りできる「屋外展示場」には、実際に使用されていた大型機械が勢ぞろいしています。
運炭用の凸型の電気機関車
これだけの数の炭坑機械が集められた施設は、全国的にも珍しいのだとか。乗り物に興味のあるお子さんには、特におすすめの展示です!
坑道掘進機
それぞれの機械が炭坑でどんな仕事をしていたのか親子で想像しながら話し合ってみると、地域の産業史への理解がより深まりそうです。
炭坑労働者を運ぶ「人車」
屋外展示を抜けると、かつての炭坑労働者が住んだ「炭坑住宅(炭住)」が並んでいます。
炭住の中には明治・大正・昭和それぞれの時代の間取りを再現した部屋があり、炭坑労働者の住まいの移り変わりを知ることができますよ。
家の中に台所がなかった明治時代。屋外にあった炊事場まで再現されています。
大正期の炭坑住宅
こちらは、和室に加えて土間に台所が登場する、大正時代の炭坑住宅。
昭和期の炭坑住宅
昭和の住居の中では、炭坑夫の人形が晩酌を楽しんでいました! 土間では妻の人形が家事をしていて、2人に近づくと、とある音声が流れてきます。
共同便所は、木の便器が据えられた個室の中まできちんと再現されています。実際に使うことはできませんが、ぜひ、覗いてみてくださいね!
●VRで地下へ潜り、採炭現場をバーチャル体験
第一展示室に戻り、出口に向かう前に、忘れずにチェックしたいのが2023年に登場した「炭坑体験VRシアター」です。
こちらでは、昭和初期の炭坑をイメージしたVR(※1)動画が上映されています。上映時間は約6分で、開館中はいつでも鑑賞可能です。
※1 Virtual Reality(仮想現実)の略。コンピューターで作り出された3D映像空間で、その場に入り込んだような「没入感」が体験できる映像技術です。
竪坑櫓の直下350メートルまでケージで下降した後は、屋外展示で実物を見たばかりの「人車」に乗り込み、採炭現場へ。
一人の炭坑労働者の視点で作られた映像は、とってもリアルで臨場感満点! ヤマの一員になった感覚が味わえますよ。
作業が終わるとまた人車に乗り、地上に戻って上映終了です。お疲れさまでした!
●2階・山本作兵衛さんの炭坑記録画を鑑賞
第一展示室を満喫したら、階段を上って、第二・第三展示室のある2階へ。
第二展示室には、7、8歳頃から炭坑に入り、50年以上を炭坑労働者として過ごした山本作兵衛(さくべえ)さんの手による炭坑の記録画が展示されています。
長年の体験をもとに独自のスタイルでヤマの生活を描き出した作兵衛さんの記録画は、世界における貴重な史料との評価を受け、2011年、日本で初めてユネスコ「世界の記憶」に登録(※2)されました。
…と、難しいことはさておき、山本作兵衛さんの緻密でいて素朴な絵と文章は理屈抜きに面白く、年齢を問わず見る人の心を捉えます。来館の際には、ぜひお見逃しなく!
※2 登録されているのは、福岡県田川市が所有する絵画585点、日記6点、雑記帳や原稿など36点と山本家が所有し福岡県立大学が保管する絵画4点、日記59点、原稿など7点の合計697点
同じく2階にある第三展示室では、「田川地方の歴史と民俗」をテーマとする貴重な資料が展示されています。
注目は、日本最古級と考えられる馬形埴輪や、江戸時代から伝わる伊加利(いかり)地区の浄瑠璃(じょうるり)人形など。ほか、旧石器時代から近世までの幅広い資料がズラリと並び、見応えがあります!
2階には園内や田川の街が一望できるテラスもあり、文化財鑑賞の間に、リフレッシュできますよ。
館内を楽しみ尽くしたら、最後のお楽しみに、受付横のミュージアムショップで記念品を探してみては。
山本作兵衛コレクションの図録といった収蔵品にまつわるアイテムのほか、おしゃれなシールなど田川市オリジナルグッズもそろっています。来館記念にいかがでしょう?
なお、同館では勾玉(まがたま)づくりワークショップやナイトミュージアムなど親子で楽しめるイベントもたびたび開催されています。詳しくは、公式ホームページでご確認を。
「石炭記念公園」をおさんぽ
石炭記念公園は「みずほPayPayドーム福岡」よりちょっとだけ小さい4万8000平方メートルと、ちょっとしたおさんぽをするのに、ちょうどいい広さ。
園内には遊歩道が整備されていて、竪坑櫓や煙突を眺めつつゆっくり歩いて15分ほどで一周できます。
真下から見上げる竪坑櫓は、大迫力! かつての日本の近代化を支えた炭坑の象徴だけあって、今なお頼もしさが感じられます。
公園の奥には、お弁当を食べたりちょっと休憩するのにぴったりな東屋やベンチもあります。
園全体が高台に位置していることもあり、園の端っこにあるベンチからの眺めは最高!
一ノ岳・二ノ岳・三ノ岳からなる「香春岳(かわらだけ)」や、採炭の際に出る不要な石が積み上げられてできた「ボタ山」など、筑豊地域ならではの景色が楽しめますよ。
もっと高いところから眺望を楽しみたいなら、二本煙突の裏手から伸びる階段を上ってみましょう。
煙突と竪坑櫓とを一望のもとに見渡せるビュースポット、「展望広場」につながっています。
100年以上並んで立っていることから「夫婦(めおと)煙突」とも呼ばれる二本煙突。煙突築造111周年にあたる令和1年(2019年)11月1日には、愛を誓う鐘「百年(とわ)の鐘」オブジェも設置されました。ここで家族スナップを撮影すれば、いい記念になりそうです♪
広場や遊具、SLもある!
広い公園だけあって、子どもが遊べるスペースもいっぱい。特に、園中央の多目的広場では、ボールで遊んだり走り回ったりと、思いっきり体を使って遊ぶことができますよ。
広場に何か色が付いているのが、分かりますか? ここにはなんと、月と二本煙突の大きな地上絵が描かれているそうです。
博物館横には「ちびっこ広場」もあり、小さなお子さんたちが楽しむのにぴったりの複合遊具も配されています。
小ぶりなネット遊具や、お店屋さんごっこができそうな設備もありました!
端まで一目で見渡せる規模感で、お子さんと一緒にのんびり、穏やかに遊びたいときにおすすめです。
9600形蒸気機関車
ちびっこ広場の隣には大正時代に作られたSLも設置され、間近で見学することができます。実際に石炭を積んで筑豊を駆け抜けていた、本物のSLなのだそうです!
ちびっこ広場から二本煙突に向かって広がる野外ステージでは、楽しい子ども向けイベントが開催されることもあります。
特に、例年11月の第一土曜と日曜日に開かれる「TAGAWAコールマインフェスティバル〜炭坑節まつり〜」は、本場の炭坑節を堪能できる一大イベント。夜には二本煙突と竪坑櫓がライトアップされ、幻想的な雰囲気の中迎える炭坑節総踊りは圧巻です。
「地域の歴史についての興味を広げてあげたい」「文化財にふれて感性を豊かに育てたい」「鉄道好きのわが子に本物のSLを見せてあげたい」そんな親子にとって、石炭記念公園と田川市石炭・歴史博物館はぴったりのおでかけ先。ぜひ一度、訪問してみてくださいね。
施設詳細・アクセス
施設情報
石炭記念公園
福岡県田川市伊田2734-1
入園自由
駐車場/20台(無料)
アクセス/JR・平成筑豊鉄道「田川伊田駅」から徒歩約8分。八木山バイパス筑穂東ICより車で約20分
施設情報
田川市石炭・歴史博物館
福岡県田川市伊田2734-1(石炭記念公園内)
問合せ:0947-44-5745
開館時間:9:30〜17:30(入館は17:00まで)
休館日:月曜日(月曜日が休日の場合は火曜日.火曜日以降も休日が続く場合は連休終了日の翌日)・年末年始(12月29日〜1月3日)
入館料:一般400円、65歳以上280円、高校生100円、小学・中学生50円、未就学児は無料
※毎週土曜は高校生以下、無料。
●各展示室の様子まで見られるデジタルツインはこちら
https://coalhistory-tagawa.com/
✔︎こどもとお出かけDATA
◎多目的トイレ/あり
◎おむつ替えシート/あり
◎売店/なし
◎飲食店/なし
◎授乳室/なし
◎ベビールーム/なし
◎ベビーカー貸し出し/あり
◎コインロッカー/あり
エフコープは田川市と包括連携協定を締結しています
エフコープ生活協同組合と田川市は双方の有する資源を有効に活用し連携してまちづくりを推進することにより、地域全体の活性化及び市⺠サービスの向上に資することを目的として、包括連携協定を締結しました。詳しくはこちら
