教えて!ふくここ先生のCo 育て相談室「子どもの自律神経が乱れている時のサインとは?」

教えて!ふくここ先生のCo 育て相談室「子どもの自律神経が乱れている時のサインとは?」

大好きな福岡で、幸せな親子が増えることを願い子育て中のママやパパ、子どもたちをサポートしている「NPOふくおか子どものこころサポート研究所」(通称・ふくここ)に所属する公認心理師、臨床心理士、保健師がお届けする子育てコラム。子どもたちの心の変化や子育ての困りごとに役立つヒントをお伝えします!

子どもの自律神経が乱れている時のサインとは?

ジメジメした季節は、外で思い切り遊べず、きょうだいげんかも増えて大変…。雨が続くと、大人も子どもも外に出るのがおっくうで、何となく気分もどんよりしますよね。「気象病」という言葉があるように、天気と体調は切っても切れない関係です。特に、自律神経は気温・気圧の変化に左右されやすいと言われています。

自律神経は24時間、私たちの意思とは関係なく〈緊張(交感神経が優位)〉と〈リラックス(副交感神経が優位)〉を繰り返します。気温や気圧の変化でそのバランスが乱れやすくなり、頭痛、イライラが生じることも。自分で不調に気づきにくい子どもの場合は、やる気がない態度や癇癪(かんしゃく)などの心の症状、「おなかが痛い」「だるい」などの体の症状を訴えることがあります。そこで今回は、自律神経を整え、不快な症状を軽くする方法(セルフケア)を紹介します。

自律神経を整えるセルフケア

●リラックスできる環境づくりを心掛け、副交感神経を整える

適切な睡眠時間は個人差がありますが、3~5歳は10〜13時間、小学生は9〜12時間、中・高校生は8〜10時間と言われています(※1)。起床時間から逆算して、できるだけ同じ就寝時刻、起床時刻にすると、翌日のだるさの予防に繋がります。

また、就寝前はスマホやタブレットの使用は控える心掛けを。代わりにおすすめなのが、息を吸うこと、吐くことに集中するマインドフルネスの呼吸を取り入れること。入眠前のルーティンとして、お子さんと一緒に試してみてくださいね。

そして、室温の調整も忘れずに。体感だけで判断せず、温度計や湿度計を使って、賢くエアコンや除湿機を使い、快適な環境を整えましょう。季節によって差はあるものの、室温13℃~29℃が許容範囲、湿度は50%前後がよいとされています(※2)。

●運動や前向きな行動を取り入れて交感神経を整える

ぐずついた日が続いても雨を嫌なものと捉えず“こんな日もある”と受け入れ、あえて楽しむことを心掛けましょう。日頃から、屋内遊びができる外出先をいくつか見つけておくと、いざという時に行動に移しやすいですよ。ウキウキするレイングッズをそろえるのもおすすめ。また、外出しない日も家の中で、親子でゆっくりストレッチをして体をほぐすと、気持ちもスッキリし、気分転換になります。

また、朝はカーテンをあけて光を取り入れましょう。日光を浴びることで、脳が目覚めやすくなり、体内時計のズレがリセットされます。また、朝食もしっかりとるようにしてください。小さいお子さんの場合、お腹が空いていると朝から機嫌が悪くなることもありますよね。朝食をとることで体温が上昇し、体が活動モードになることで、気分も落ち着きます。

いかがでしたか? 副交感神経と交感神経がうまく切り替わるよう整った生活リズムを意識して、できそうなところから取り入れてみてくださいね。それでも、不調が続く場合は医療機関の受診をおすすめします。

※1厚生労働省
「健康づくりのための睡眠ガイド 2023 」
https://www.mhlw.go.jp/content/001254003.pdf
※2厚生労働省
「知っているようで知らない睡眠のこと」
https://e-kennet.mhlw.go.jp/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/guide-sleep.pdf?1706140800123
「e-ヘルスネット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-003.htmlより

今回担当したふくここ先生は…
川合瑞穂(保健師)

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ふくおか子どものこころサポート研究所

ふくおか子どものこころサポート研究所

大好きな福岡で、幸せな親子が増えることを願いサポートしている専門家(公認心理師、臨床心理士、社会福祉士、保健師、絵本専門士、ヨガインストラクター)チームです。

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