教えて!ふくここ先生のCo 育て相談室「夏休み明け、学校に行きたくないと言われたら…」
大好きな福岡で、幸せな親子が増えることを願い子育て中のママやパパ、子どもたちをサポートしている「NPOふくおか子どものこころサポート研究所」(通称・ふくここ)に所属する公認心理師、臨床心理士、保健師がお届けする子育てコラム。子どもたちの心の変化や子育ての困りごとに役立つヒントをお伝えします!
夏休み明け、学校に行きたくないと言われたら…
8月末から2学期が始まった地域も多いのではないでしょうか?長い夏休みが終わり、「学校に行きたくない」「朝、起きられない」と訴える子が増えてくるのもこの時期。今回は、そんな子どもたちへの対処法を紹介します。
今、できている「当たり前のこと」に目を向けよう
子どもから「学校に行きたくない」と言われたら、親なら誰でも慌てますよね。「学校に行くという、当然のことがどうしてできないの?」と思うかもしれません。ですが、まずは今できていることに目を向けてみませんか?
例えば、「今日もよく眠れたね」「ご飯をいっぱい食べられたね」とか。「当たり前のことだから褒めなくていい」ではなく、当たり前のことこそ褒めてほしいんです。小さなことでも、親から認めてもらうと子どもはうれしいもの。「自分にはできることがたくさんある!」と、自信につながり、学校に行く元気の源になるかもしれません。
●親子で遊びながら話を聞いて
お友だちのことを話したがらないとか、何か学校で困っていることがありそうな場合は、ゆっくり話を聞く時間をとってみましょう。小さいお子さんでしたら、簡単な工作やお絵描き、ゲームなど、親子で遊びながらリラックスムードの中で折を見て聞いてあげると、自分の気持ちを伝えやすくなりますよ。
「日常が忙しすぎて、ゆっくり子どもの話を聞く余裕がない」という場合は、スキンシップがおすすめ。毎日たった1分でもいいんです。おうちが子どもにとって安心できる場であれば、自然と子どもは社会に向かって出ていくことが多いものです。
●悩みを共有して不安を軽く
親の焦りや心配は子どもにも伝わります。親自身が不安になり過ぎないで子どもと向き合うためにも、誰かと悩みを共有し、話を聞いてもらいましょう。学校の養護教諭やスクールカウンセラーなど、相談できる窓口は意外と身近にありますよ。
「どこかに相談してみよう」という保護者のマインドは、お子さんに良い影響を与えることにもつながります。「困ったことがあれば、助けを求めていいんだ」と、思えるからです。
しばらくは悩ましい時期が続くかもしれませんが、気づけば子どもの成長の方が早かったりしますので、お子さんの底力を信じて、前向きに、日々の「当たり前」を楽しんでみてくださいね。
今回担当したふくここ先生は…
渋谷明子さん(臨床心理士/公認心理師)
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ふくおか子どものこころサポート研究所
大好きな福岡で、幸せな親子が増えることを願いサポートしている専門家(公認心理師、臨床心理士、社会福祉士、保健師、絵本専門士、ヨガインストラクター)チームです。
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