宛て名書きやのし書きもばっちり! 美しい字の書き方 第1話:字がきれいに見えるコツ

宛て名書きやのし書きもばっちり! 美しい字の書き方 第1話:字がきれいに見えるコツ

冠婚葬祭時ののし書きや宛て名書きなど、「もう少しきれいに字を書けたら」と思うことはありませんか? そんな時に役に立つ「美しい字を書くコツ」を、エフコープくらしの学習サポーター※の福田智子(ふくだともこ)さんに教えていただきました。
※子育て講座や料理など、専門分野に詳しく、組合員理事などの推薦を受けて講師として登録している組合員のこと。

今の自分の字を、ちょっとした気配りで美しく


思わず見惚れてしまうほど美しい字を書く福田さん。そんな福田さんに、きれいな字を書けるようになるためにはどうすればいいのかを伺いました。

福田さん:
「本格的に字を基礎・基本からしっかり学ぶためには、習字教室に通うなどある程度の時間をかけなければなりません。大人の方はお仕事や家事、育児などで『なかなかお稽古する時間が取れない』とおっしゃる方が多いため、わたしが大人の方にお伝えしているのは『実用的な書道』です。今の自分の字のままでも、バランスのとり方や書く際のちょっとした気配りで、今よりずっと字がきれいに見えるようになる方法をお話ししています。

例えば、『平仮名の場合は丸みを持たせて書く』『漢字は画数が少ないものを小さめに書く』などのコツを意識するだけで、それを知らずに書いた字と知った後とでは明らかな違いが出てきます。さらに次のポイントを押さえれば、字を書くことに自信が持てますよ」。

●行の中心を意識する


福田さん:

「字を書く際に、行の中心に線を通すつもりで書くときれいに見えます。この時、俯瞰して全体のバランスを見ながら書くと文字がよく整います」

●右下に重さを出す
福田さん:
「人は体の構造上、どうしても文字が右上がりになりやすいそうです。このため、意識的に文字の右下に来るトメやハネなどに重きを置いて文字のバランスをとるようにすると、きれいな字に見えますよ」。


●へんとつくりのバランス
福田さん:
「へんとつくりは、へんがつくりより小さくなるようにバランスをとって書きます」

ちょっとバランスを意識するだけで、自分の字がぐっときれいに読みやすくなるのはうれしいですね。早速トライしてみてください。第2話では、のし書きや宛て名の描き方を具体的に教えていただきます。

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福田智子(ふくだともこ)さん

福田智子(ふくだともこ)さん

エフコープくらしの学習サポーター。書道歴33年。習字教室で子どもに硬筆・毛筆を、大人に実用書道を教える。3児の母。