【福岡市中央区】「長浜鮮魚市場市民感謝デー」に潜入
ニッキー親⼦の福岡あちこち探訪記⑤
玄界灘や日本海で獲れた新鮮な魚介類が集結する、福岡市中央区長浜の「長浜鮮魚市場」。普段は関係者以外立ち入ることができませんが、毎月第2土曜日に開催されている「市民感謝デー」の際には、場内の一部が入場可能になるのだとか。
しかも市民感謝デーでは「新鮮な魚がゲットできる!」「子どもが楽しめるイベントもいっぱい!」という話。果たして噂は本当なのか、潜入して確認してきました!
開場直後の場内は人と魚の大洪水!
長浜鮮魚市場「市民感謝デー」のスタートは9時。「毎回、朝早くから人が並んでいるよ」という噂を聞いたので事前に問い合わせたところ、「早くからいらっしゃる方は、いい魚を手に入れることが目当て。子ども向けイベントへの参加が主な目的でしたら、9時にいらしていれば十分だと思いますよ」とのことだったので、9時前に長浜鮮魚市場に到着できるよう、余裕をもって家を出た…つもりでした。
しかし、周辺は予想以上の大混雑。場内に入るのにかなりの時間を要してしまい、メイン会場の仲卸売場棟の入り口にたどり着いた時にはすでに9時を回っていました…!9時5分ごろだったと思います。
到着後すぐに「こどもお寿司握り体験」の整理券(先着50人、小学生限定)を受け取りに行ったのですが、なんとこれが、最終回にギリギリ滑り込めたという奇跡的なタイミング。まだまだ余裕があるものと思っていたのに、こんなに人気が高いとは。焦りました!
「こどもお寿司握り体験」受付は、入口の左側の「ココ!」の場所
まぁ大抵の場合、9時までに到着して並んでいれば問題なく整理券を受け取れるようではあるのですが、混雑度はその時々で変わるようなので、どうしても参加したいという方は早め早めの到着をオススメします。
人が多くて、お祭りみたいでワクワク!
さて、気を取り直して場内へ。通路の両脇に海の幸がずらりと並んでいます!仲卸業者から直接購入できるとあって、どれも新鮮で種類豊富ですが「何かおいしそうなものがあったら買おう」という程度のぼんやりとした目的しか持たなかった私は、どこから見れば良いものかわからず、人波に押されてただ進むばかり。
なんとなく進んでいると、気になっていた「本マグロの解体ショー&即時販売」の会場に到達しました。
解体ショーの主役は、こちらのでっかい本マグロ!
イベントが始まる9時半までにはまだかなり時間がありましたが、用意されたパイプ椅子はすでに埋まり立ち見客も並んでいて、熱気はムンムンです。私たちも並んで開始を待つことにしました。
中落ちの登場に、じゃんけん大会はヒートアップ!
ショーが始まると、会場のボルテージはマックスに。臓物を抜いても70キログラムあるという丸々とした対馬産の本マグロが目の前で5枚に下ろされてゆくさまは、かなりの見ものです!ときにゴキゴキ、メリメリという音も聞こえ、わが子たちにはちょっとした衝撃だった様子。カブトを落とす際には、来場していた子どもたちも包丁を握る体験をさせてもらっていましたが、娘たちは「私はやらなくていい」と若干引き気味でした。
解体が進み、中トロ、カマトロ、中落ちなどが豪快に切り出されてゆくたびに歓声が上がり、じゃんけんの勝者に次々と販売されてゆきます。どれも大振りの塊が千円、2千円程度とびっくりするほどお値打ち価格で、会場は大盛り上がり。大トロだけは1万円からのオークション形式で販売され、今回は1万6千円で落札されていました。
私はというと、じゃんけんに参戦して毎回いいところまでいくものの、結局勝てずに戦果なしでした。残念。そしてふと気づくと、すでに1時間が経過していました。9時45分頃から別の場所で開催されている「お魚さばき方体験」も、すでに参加不可能な時間帯です、これまた残念。両方参加したい方は、しっかり時計をチェックして動くといいと思います。
場内を探検しつつ、お得な戦利品もゲット!
本マグロの解体ショーを見届けたあとは、人が減った場内をぶらぶら。イベント開始直後が一番の勝負どきのようで、開場後1時間半もすると人も魚もだいぶ少なくなっています。
「色んな魚箱 1箱1000円」。お得過ぎません!?
とはいえ、まだまだ魚の販売は終わってはいませんでしたよ。ふだんの買い物では決して見ることのできない珍しい魚も並んでいて、眺めて歩くだけでも結構楽しい。
アンコウにサメに、隣は…一体何?!
調理しやすい加工品も並んでいます。私は訳あり塩サバや鯛の切り身をゲット。さらに生牡蠣2パック400円も購入しました。家族の中で生牡蠣を食べるのは私だけなのに、こんな量を消費できるかしら…と迷った末に買ったのですが、まったく問題なし!当日中に全部ぺろっと平らげられるくらい、新鮮で美味でしたよ。ただし、魚の販売は11時までです。
「お魚さばき方体験」会場を覗くと、イベント自体は終了したようでしたが、なにやら楽しそうな抽選会が開催されていました。
会場には、ほかにも楽しいコーナーが。こちらは「お魚さん展示コーナー」。どれが何の魚か、分かりますか?(正解は、①アジ ②マサバ ③サワラ ④ブリ ⑤ヒラマサ ⑥ヤイト ⑦マダイ ⑧イトヨリ ⑨アマダイ ⑩シイラ)
仲卸売場の一角には「お魚ふれあいコーナー」も。水族館のタッチプールとはひと味違い、私たちの日々の「食」に直結する魚たちが泳いでいます。
ウチの気弱な娘二人は、仲卸売場では始終腰が引けていましたが…それでもきっと、鮮魚市場の見学を通して、命や食文化について、それぞれに何か気づきが得られたことと思います。
驚きの充実度。「こどもお寿司握り体験」
お土産コーナーや飲食店もある「市場会館」。
イベント時以外も無料で入館できます(一部の店舗は日・祝休み)
仲卸売場をひと通り回り終えたあとは、入場の際に受付した無料イベント「こどもお寿司握り体験」に参加するため、会場である隣接「市場会館」の2階へと移動しました。
「こどもお寿司握り体験」は、子どもたちが実際に自分で寿司を握る体験をしたあと、握った寿司の持ち帰りまでできるという、とてつもなくありがたいイベントです。
左下が完成したすし詰め!豪華でしょ(イカに醤油をかけた後の写真で失礼します)
使用するネタはイカやサーモン、マグロなど。正直、こんなに豪華なすし詰めができるとはまったく予想していませんでした。しかも、市場会館1階の「市場ずし 魚辰」の大将が自ら指導してくださいます。こんなにゴージャスな内容なのに、本当に無料でいいのでしょうか?私の勘違いではないかと心配になって係の方に確かめてしまいましたが、無料で間違いないそうです。すっ、すごい…。ありがとうございます!
市場会館2階「魚っちんぐプラザ」
体験後は、会場隣の魚や水産物に関する展示室「魚っちんぐプラザ」に立ち寄ってみました。楽しく学べる展示が盛りだくさんで、夏休みの自由研究のネタ探しにも活用できそうです。
市場会館13階の展望プラザ。休業日以外の6〜22時まで開放
最後は、13階「展望プラザ」に移動し、体験で握ったお寿司をいただいて帰りました。「展望プラザ」は、広い窓越しに荒津大橋や博多湾に浮かぶ島影のパノラマを見渡すことができる絶景フロアです。窓際にテーブルがあり、座っての飲食もOK。とても素敵なランチタイムが過ごせました♪
子どもにとっては、魚だけでなく生きた社会の仕組みを学ぶ機会になり、親にとっては新鮮な魚をお得に購入できる、いいことづくめの半日間でした!
〈取材メモ〉できれば保冷バッグ、保冷剤を持参するといいと思います。会場には保冷用の氷もたくさん用意されており、保冷バッグの販売もあるので忘れても大丈夫なのですが、持参した方がスムーズかと。それから忘れてはいけないのが、現金!カード払いはまずできません(市場会館に福岡銀行ATMはあり)。しっかり準備して、ありがたいイベントを目一杯楽しみましょう!
⼦どもとお出かけ DATA
◎⼦どもトイレ/なし
◎おむつ替えシート/あり(市民会館内)
◎授乳室/なし
◎売店/あり
◎飲⾷店/あり(市民会館内)
長浜鮮魚市場市民感謝デー
開催日/年6回(4~6月、10~12月)第2土曜日の9時〜12時(正午)※変更の場合あり、鮮魚販売は11時まで
場所/博多長浜鮮魚市場(福岡県福岡市中央区長浜3-11-3)
入場料/無料
アクセス/地下鉄「赤坂駅」より徒歩12分。または西鉄バス「長浜二丁目」バス停から徒歩2分
駐車場/あり(最初の30分無料、以後30分ごとに100円)
※駐車場は限りがあるので、公共交通機関の利用がオススメ
自転車の場合、臨時駐輪場へ。場内への乗り入れは禁止
★開催日やイベント等の詳細については、公式ホームページをご覧ください。
※この情報は2024年7月末時点のものです
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ニッキーニックさん
福岡市在住の四十路フリーランスライター。娘のぴーちゃん(小学5年生・長女)、テイ子(小学2年生・次女)と共に福岡県のあちらこちらに足を運び、現地の様子を感じたままにレポートします。