【糟屋郡粕屋町】子連れにぴったり！元保育園を改装した「cafe 山ぽ（さんぽ）」

あたたかい雰囲気を醸し出すウッディな店内に、屋外には子どもたちが遊べる広い庭やテラス。もともと保育園だった建物をそのまま利用した「cafe 山ぽ（さんぽ）」は、園を経営していた佐伯謙一（さえきけんいち）さんが妻と共に営む、ママと子どものためのカフェ。体にやさしい素材や調理法にこだわったメニューが人気で、連日多くの親子連れでにぎわっています。

オーナーの佐伯謙一さん（写真上）は、「cafe 山ぽ」をオープンするまで17年間、妻の恵利子（えりこ）さん（写真下）と共に保育園を経営していました。

佐伯さん：
「カフェを始めた大きな目的は、保育園を経営していた時、給食に取り入れていた玄米食をもっと広めたかったからです。誰もが安心して食べられる食についていろいろ調べていくうちに、素材や調味料も『できるだけ体にいいものを使いたい』という思いが強くなりました。店で提供しているのは、“体にやさしい家庭料理”。ランチもスイーツも、できるだけ体にいいものにこだわっています」

料理は、すべて佐伯さんの手作り。体にすっと入っていくようなやさしい味です。

佐伯さん：
「玄米も野菜も育て方にこだわったものを選んでいますし、料理に肉や卵、小麦、乳製品は一切使っていないので、アレルギーのあるお子さんにも安心して食べていただけます。
酵素玄米のご飯にキッシュ、サラダ、みそ汁などがセットになった『山ぽランチ』（1,000円）と『お子さまランチ』（600円）は、ともに限定12食で内容もほぼ同じ。お子さまランチの方が量が少なく、酸素玄米ご飯をおにぎりにしています。
お米は佐賀、みそは豊前、野菜もできるだけ近隣のものと、福岡を中心に九州産の食材を選んでいます。
野菜たっぷりの『ベジカレーランチ』や『すりーベジどん』（各800円）もおすすめですよ」

佐伯さん：
「スイーツの定番は、酵素玄米のおはぎ（写真上/300円）と米粉のパウンドケーキ（写真下/300円）。素材が持つ本来の味わいを生かし、甘さもできるだけ控えているので安心して食べていただけます。コーヒーや紅茶（各400円）も、有機栽培のものにこだわりました」

店内は、保育園の施設をそのまま使用。ナチュラルなトーンが心地いい空間です。

佐伯さん：
「自然光を取り入れた、明るく開放的な雰囲気にしたくて。
店内は２つに仕切られていて、手前がイベントにも利用している和室（写真上）、奥が洋室（写真中）です。和室は、小さなお子さん連れの方に人気です。
洋室も、余計なものは置かず、テーブル間のスペースを広めにとりました。
洗面台は、子どもの身長に合わせて設置した保育園当時のものを利用しています（写真下）」

絵本に童話集、雑誌など、店内にはたくさんの本が置いてありました。

佐伯さん：
「入り口の奥には、貸し出しOKの子ども用図書スペース『はらっぱ文庫』を設け、保育園の時に使っていた絵本や児童書を並べています。ママたちがおしゃべりしている間、絵本に夢中になっているお子さんも結構いますよ。
もう１カ所、通路の脇には保育園でカバン置きに使っていた棚を活用した本棚を。ここは雑誌や食に関する読みものや、僕の趣味でもある登山関係の本などが中心です」

佐伯さん：
「庭も、保育園時代に園庭として使っていたところなんです。あえて草を刈らずに、子どもたちが自然の中でいろいろな遊びを楽しめるようにしています。親御さんには見守りをお願いしていますが、庭もウッドデッキもご自由にどうぞ！」

店内では定期的にイベントを開催。取材に伺った日も、手作りの布小物や衣類の展示販売会が行われていました。

佐伯さん：
「マルシェをはじめ、ベビーマッサージやよもぎ蒸しなど、月ごとにママ向けのイベントを開催しています。
地域にお住まいの高齢の方を対象にした健康づくり講座も、毎月4回定期的に開いているんですよ。若い方だけでなく、お年寄りの方にも気軽に遊びに来ていただいて、地域交流の拠点になればいいなと思っています」

体にやさしいランチやスイーツを楽しみながら、ほっこりした時間を過ごせる「cafe 山ぽ」。子育てのベテランでもある佐伯さんご夫妻とのおしゃべりも、ゆっくり楽しんでみては？